ザ・ストレートグレイン・フローリングは、カナダブリティッシュ・コロンビア州生まれの
ウエスタンヘムロック(カナダツガ)による無垢フローリングです。
無垢フローリングでは珍しい、「1枚物の柾目でなおかつ幅広」を実現した貴重な床材です。
また、ザ・ストレートグレイン・フローリングの落ち着いていて主張しない表情は見る人に落ち着きを与えてくれます。
白木ですので、白い壁や天井を用いての内装によく合います。
その詰まった柾目は、シャープなラインを求められるデザイナーズ住宅や日本の伝統文化とも言える和室に使用した場合にも、落ち着いた雰囲気を増してくれるでしょう。
ザ・ストレートグレイン無垢フローリングの木目と仕様
1.ザ・ストレートグレインについて
ザ・ストレートグレイン・フローリングの原材料であるウエスタンヘムロック(カナダツガ)はカナダ ブリティッシュ・コロンビア州(BC州)生まれです。
BC州の森林のうち約60%がウエスタンヘムロック(カナダツガ)です。カナダというと「寒い」というイメージが強いかもしれませんがバンクーバーを中心としたBC州南部の太平洋に面した部分はカナダの中でも温暖で雨が多く、広大な温帯雨林が広がっています。その中心となる樹種がウエスタンヘムロックです。
ウエスタンヘムロックの産地である、BC州の面積のほぼ半分は森林です。森林の大半は州有林で、BC州政府により管理されているだけでなく、森林保護管の管理下で天然更新されている森が現存します。
森林資源は、住民の環境、経済、健康、そして公共の福祉にとって重要な位置を占めるため、州は森林管理を徹底しています。さらにこの地では森林資源だけでなく、来たるべき世代に水や魚、そして野生動物を残すことができるようさまぎまな手段を取ってきました。
ブリティッシュ・コロンビア州
BC州森林法には野生動物に必要な生息地の保護についても規定されています。保護地域、特別管理地域、そして施業対象地域を設定する際は、ハイイログマやマダラフクロウのような絶滅の危機に瀕している動物の保護も併せて検討されています。そのため現在では世界的な森林認証制度(FSC・ISO14001)が発足して、持続可能な森林資源として認証を受けた森から適宜伐採されたオールドグロス材のみが、ザ・ストレートグレイン・フローリングへと生まれ変わります。
実際に、現在保護されている土地の合計は1,040万ヘクタールを超え、州面積の11%を占めています。これは日本の本州の面積の約半分にあたります。
近年ブリティッシュ・コロンビア州では、河川と魚の生息環境を保護するための要求を強化するために、いくつかの方法を取りました。
[Fish Protection Act(魚類保護法)]、[Water Act(河川法)]、[British Columbia Fisheries Strategies(漁業長期計画)]、[Fisheries Renewal British Columbia(改正漁業計画)] などの策定は、私たちの大切な漁業資源を維持するために取られた最近の行動です。ブリティッシュ・コロンビア州は、その保護対象を 海岸地区と海洋資源にまで広げようとしています。
森林法には野生動物に必要な生息地の保護についても規定されています。保護地域、特別管理地域、そして施業対象地域を設定する際は、ハイイログマやマダラフクロウのような絶滅の危機に瀕している動物の保護も併せて検討されています。
1995年に導入された「ハイイログマ保護計画」と1997年に導入された「マダラフクロウ管理計画」は、彼らの大切な生息地を保護し、個体数を保つことでしょう。北アメリカには、ほぼ25,000頭のハイイログマがいるといわれており、そのうちの約50%の13,000頭以上が、現在ブリティッシュ・コロンビア州に生息しています。
このように、世界で一番管理された森林から出るカナダツガは、天然木の中では一番持続可能な樹種であるといっても過言ではありません。
圧倒的なワイド(150mm)の正目無垢材
ザ・ストレートグレイン・フローリングは圧倒的なワイド150mmのストレートグレイン(柾目)の無垢材です。この柾目は、150年生以上のオールドグロス・ウエスタンヘムロックからしか作ることのできない貴重な木材です。ウエスタンヘムロックは日陰に強い樹種で、温暖で湿度の高い保水力のある肥沃な土地を好みます。日陰に育ったウエスタンヘムロックは何百年も掛けてゆっくりと生長し、木目の詰まった木材となります。
例えばその柾目の真直な美しさから、バイオリン、ビオラなど弦楽器の顔とも言える表板にも多く使われています。柾目材は調湿量が大きく水分を多く含む事ができ、膨張・収縮が少ないという特徴があります。ザ・ストレートグレイン・フローリングは曲がりやそり等の寸法変化の少ないフローリングだと言えます。
汚れ防止、耐久性向上のためには、自然塗料や蜜蝋ワックスでの塗装をおすすめします。
懐かしさと落ち着きを与えてくれる ザ・ストレートグレイン
150mm幅の柾目フローリング材を採用する事で、お部屋に奥行きが感じられ、広い住空間を演出する事ができます。
また、柾目は落ち着いた空間の代表でもある日本の和室文化には欠かす事のできない部材でもあります。和室材の長押、廻り縁、鴨居等の床に平行して使われる材料のほとんどは柾目材が基本です。
日本国内に、たくさん大径木があった時代には柾目の縁甲板も使われていました。
ザ・ストレートグレイン・フローリングの素直で主張しない表情は、私たち日本人に懐かしさと落ち着きを与えてくれる事でしょう。
ザ・ストレートグレインの製造元 【木村木材工業株式会社 木村司社長より】
それは、前田さんの何気ない一言から始まりました。
「幅広で柾目のフローリングって、できないですかね?」
私と前田さんは、かれこれ3年くらいのおつきあいです。
当初は前田さんが私のブログにコメントを書いたのがきっかけで、お互いのブログにコメントを書いたり、ジャパンホームショーの木村木材工業ブースに前田さんが訪問するなどして交流がありました。
前田さんは、ショールームでお客様と接する中で、「柾目のフローリングはないんですか?」という質問を何度も受けていました。柾目のフローリングを扱ってはいたのですが、追い柾(柾目と板目の中間)のフローリングであったり、木目の粗いフローリングで、前田さんが胸を張って「柾目のフローリングです」と言える製品ではなかったようです。
一方、木村木材工業はカナダツガの柾目を長年扱ってきた会社で、「枠材には柾目を使うべきだ」という信念をもっていました。従って、柾目の製材をすることが木村木材工業の社内では当たり前で、板目に製材することは、お客様の指定がない限りほとんどありませんでした。
「柾目のフローリングをつくることはできないだろうか」
しかし、枠材については大ベテランである木村木材工業も、フローリングについては素人同然です。フローリング=既製品=値段で勝負する商品 という先入観があり、フローリングをつくろうとは全くおもっていませんでした。
実際、昨年末、新木場のある木材加工業者が廃業するときに、「フローリングをつくる気はないですか?」と社長さまにエンドマッチ機をすすめられたのですが、「フローリングに興味はないです」と断っていたのです。
しかし、供給過剰時代の現在、木村木材工業が主力とする集合住宅向けの枠材の需要は極端に落ち込んでいました。なんとかして工場の仕事を確保しなければ、工場を維持することができません。
また、日頃からお世話になっている前田さんからのリクエストということもあり、何か前田さんの役に立つことはできないかなという強い思いがありました。
「枠材をつくっている生産設備と同じでできるだろう」
そして、日頃、カナダツガ柾目の材料を当たり前のように見ていた私には、「柾目の製材には問題ない。フローリングをつくる生産設備は、枠材を作っている生産設備と同じでできるだろう」という考えに達しました。その結果、前田さんに「できると思いますよ」とあっさり言ってしまいました。 かくして、カナダツガ柾目フローリングの試作がはじまりました。しかし、それからが大変でした。前田さんのリクエストは、「幅広の目細(木目が細かい材料のことです)の柾目、できれば超仕上げで」というものでした。 これまでも、カナダツガ柾目のフローリングはありました。しかし、幅は105mm程度で、幅広ではありません。他の商品と価格で勝負すると後が続かず、それきりになってしまっていたことが、調べた結果、わかりました。 そこで、今回の商品企画は幅広の目細の柾目に絞り込むことにしました。幅広のフローリングは部屋が広く見えます。それが柾目であればお客様に「部屋が広く見えて、なおかつ柾目の落ち着いた表情が出せる」という空間提案ができるのではないかと考えて、幅150mmのフローリングをつくることになりました。
現在日本で入手できる最高級のウェスタンヘムロック(カナダツガ)
幅広の柾目材をとることは日常の仕事でできるのですが、目細の柾目となると、原材料がかなり限定されます。日頃お世話になっている木材問屋さんにお願いして、フローリング用の原材料になる、現在日本で入手できる最高級のウエスタンヘムロック(カナダツガ)を入手することができました。
フローリングの仕上げは大多数がサンダー仕上げです。サンダー仕上げの場合には、厚みが機械によって規定されますし、材料の投入方向によって仕上がりが大きく違うことがありませんので大量生産に向きます。
超仕上げかんなで仕上げる場合には、材料の木目に合わせて仕上げをしないと逆目がたってしまって表面がザラザラになってしまいますので、一丁ずつ木目を見て材料を入れる方向を決めてから超仕上げかんなをかけます。
苦労を重ねて施作の末・・・
最初の試作では、それでも逆目がたってしまい、ザラザラになってしまった部分をサンダーで落としたのですが、かえって目だってしまって前田さんに「トノコですか?」と言われてしまいました。
また、超仕上げは表面が斜めになることがあり、最初のうちは「斜めになってますよ」と前田さんから指摘されたこともありました。
木村木材工業はフローリングを作ったことがないものですから、実(サネ・凹凸部)のいり具合が堅ければいいのか、緩ければいいのかがよくわかりません。恥ずかしい話ですが、最初のうちは、実に入らない材料すらありました。一丁ずつ実の入り具合を確認するようにしてからは、実がスッと入るようになりましたが。
エンドマッチ加工機については、先の木材加工業者の社長に連絡をとり、そちらの工場で使っていた加工機を譲り受けることができました。
ストレートグレイン・フローリングの名前の由来
試作を重ねていくうちに、だんだん前田さんの思い通りの製品ができるようになっていきました。一番最後の試作品を持っていったときには、「このクオリティを保てますか?」と前田さんに聞かれたくらいです。
製品が安定したので、次に考えなければならないのはネーミングでした。実際に見ていただくとわかりますが、カナダツガ柾目フローリングは落ち着きがある反面、主張しません。他のフローリングの中に置くと個性的ではないので、周囲に埋没してしまいます。
何名かの社員に試作品を見てもらった印象が「上品だ」ということでしたので上品さを感じさせるネーミングにしようとあれこれ考えました。
色々なネーミング案が出ましたが、ある日のこと、柾目という言葉を和英辞典でひいていたら「straight grain」という言葉が出てきました。これを見て、私は思いました。
「柾目」を表す言葉・・・
「あ、これはフローリングの名前にぴったりだ!」
ウエスタンヘムロック(カナダツガ)幅広フローリングの木目は端から端まで真っ直ぐにのびています。ストレートグレインという言葉は、フローリングの見た目そのものをズバリあらわしていました。
後で気がついたのですが、以前、当社が原材料を購入しているカナダの木材業者の等級に、「straight grain clear」という等級がありました。名前の由来は、端から端まで、木目が真っ直ぐに伸びていることでした。
かくして、ザ・ストレートグレイン・フローリングという名前ができあがりました。
特徴を
比較する
スペックのみ一覧でご覧になれます。さらに床暖房対応、幅12cm以上の幅広タイプ、塗装、タイプで絞り込んで比較していただけます。
框(玄関材)
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玄関の顔となる重要な部材です。框に加工した際の樹種をご覧になれます。
施工例
を見る
この樹種の実際の施工事例を一覧でご覧になれます。
※床暖房対応商品は低温水式床暖房システムメーカーのテストデータに基づきます。
(システムについては当社までお問い合わせください。 TEL:03-3522-4169)
2.お客様の声・最新施工事例(ブログ)
3.動画で確認
4.施工後のコンシェルジュの感想
ザ・ストレートグレインフローリングは柾目でありながら、幅広が一番の特徴です。
今回は、リボス・カルデット202(ホワイト)を塗装して納品させて頂きました。元々、非常に落ち着き感のある柾目板にホワイトOILで塗装することで少しぼやけた様な落ち着いた表情となります。
※クリアーオイル以外の着色塗装は、別注となります。
まるで美術館やギャラリーの様な落ち着いた住空間になっていました。また柾目&幅広のフローリングは、お部屋を奥深く見せる効果を十分に発揮していました。
壁は、スイス漆喰のカルクウォールを採用されています。ダウンライトの光も表面の凹凸のせいでしょうか、優しい光で全体を照らしています。表面で静電気を起さない漆喰は、埃も寄せ付けないので長い間白さを保ちます。
色あいだけで考えてしまうとこれだけ白ければ眩しそうに思われるかもしれません。しかし、自然素材である無垢フローリング(ウレタン塗装除く)や漆喰は、表面の凹凸のおかげで光を眩しく照り返しません。
お施主様、製造元、販売の三者で撮影させていただきました
なんとなくの居心地の良さについつい長居をしてしまいました・・・
お施主様と製造元と販売の三者でニコニコ写真を撮って見たかったのですが、本日その願いを叶えることができました。
三方よしの理念に基づき、少しずつ木の良さを伝えていければと思います。
ザ・ストレートグレインの施工
大阪府北区オフィスビルのレストルームにザ・ストレートグレインフローリングが採用されました。 床・壁・天井・キッチン扉にもザ・ストレートグレインフローリングが使われています。 懐かしさと暖か味を感じるデザインにザ・ストレートグレインフローリングは静かに馴染みます。 ※壁材・天井材(羽目板)のご注文を別注にて承ります。
2009年12月07日
特徴を
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スペックのみ一覧でご覧になれます。さらに床暖房対応、幅12cm以上の幅広タイプ、塗装、タイプで絞り込んで比較していただけます。
框(玄関材)
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玄関の顔となる重要な部材です。框に加工した際の樹種をご覧になれます。
施工例
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品番 | 仕様 | 長さ×巾×厚み | タイプ | 等級 (グレード、スタイル) |
塗装 (仕上げ) | ケース平米入り数 (ケース入数) | 平米価格 (税込) | ケース単価 (税込) | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SG-04 | ![]() ![]() ![]() ![]() | 1820×150×15mm | 1枚物 | 節無 | 無塗装 | 1.638㎡(6枚) | ¥36,508 | ¥59,800 | 極柾渋有 柾目・節無材。ミネラルストリーク、アテ、カスリ、渋等が必ず入ります。 |
SG-10 | ![]() ![]() ![]() ![]() | 1820×150×15mm | 1枚物 | 節無 | 自然OIL&WAX | 1.638㎡(6枚) | ¥40,781 | ¥66,800 | 極柾渋有 柾目・節無材。ミネラルストリーク、アテ、カスリ、渋等が必ず入ります。 |
節無:節無し材の
ハイグレード商品です。
※無料カットサンプル、お見積もりはザ・ストレートグレインページ各商品のボタン
からご請求ください。