無垢フローリング(無垢材、木材)にカビが発生した時のカビ取り除去法
無垢材にカビが生えたときに一番効果的だと思えるカビ取り方法をご紹介します。
無垢フローリングのカビ取り除去方法をYouTubeで公開しました!
●無垢材にカビが生えたら(繁殖した)場合の対処法●
無垢フローリング(無垢材、木材)に、何も原因が無いのに経年変化でカビが生えることはありません。基本的には手入れを怠っているだけです。
住宅内で無垢フローリングにカビ胞子が発生する要因としては、バスマットを濡れたまま放置している、植木鉢を受け皿が無いまま直接置いていた。この2つが多いように思います。たまに布団の敷きっぱなし(万年床)もあるようです。恥ずかしいからと言って「何もしていないのにフローリング・無垢材・木材)からカビが生えてきた」などと言ってはいけません。ある程度の湿度、湿気と温度があればカビ胞子はどんどん発生していきます。
いずれにしても木材・無垢材に湿度は大敵です。湿度が高くなることで木材・無垢材は反りや歪みが出やすくなります。元々木材には吸放出性があるので多少の湿度であれば悪影響は出ませんが、あまりに湿度の変化があると腐ったりすることもあります。ただし、ずっと水分が抜けない場合と高湿度のお部屋で空気が全く流動しない場合の時にだけカビが発生することがあります。空気が動いていると高湿度でもカビは発生しません。
今回は、サクラの植木鉢をシベリアンウォールナット(くるみ)フローリングサンプルの上に6か月間設置し、人為的にカビを発生させ(繁殖)、カビ取り除去から、今後のカビ発生予防のためオイル&ワックス塗装までを動画にしております。
まず初めに、雑巾などでカビを拭き取るかと思いますが、拭き取るくらいで除去できるカビではございません。その後、エタノールや塩素系の漂白剤も検討すると思いますが、そのどちらを使用しても最後にはサンドペーパーで表面を削ることになる可能性が高いので、初めからサンドペーパーでのサンディングを検討してみた方が良いのかもしれません。
無垢フローリング(無垢材や木材)に生えたカビ取りのおおまかな手順
1.マスキングテープで無垢材に発生したカビの補修範囲を決定する。
2.サンディング マシン(サンドペーパー80番手)で発生した黒カビを除去する
3.サンディング マシン(サンドペーパー120番手)で中削りをする
4.サンディング マシン(サンドペーパー180番手)で塗装下地をつくる
5.無垢フローリング(無垢材)用のオイル&ワックス(リボス社・ビボス)を塗布して今後のカビが生えるのを予防する
6.5分後に浸透しなかったオイル&ワックスを拭き取る。
7.24時間乾燥させて完了
※今後の手入れと予防は、蜜ろうワックスが効果が高いと思います。
カビ取りに使用した道具類
・シベリアンウォールナット(クルミ)無垢フローリングサンプル
・サンディングマシン(サンドペーパー80,120,180番)
・掃除機
・マスキングテープ
・オイル&ワックス(リボス社・ビボス)今後のカビ発生予防効果
・オイル塗布スポンジ
・オイル拭き上げ用ウエス
黒カビを生える(繁殖)のに使用した道具類など
・水(湿気、湿度)
・サクラの植木鉢(湿度保持カビ発生用)
・雑巾(湿度保持カビ発生用)
●無垢材に黒カビが生えた(繁殖した)場合のサンディング以外のカビ取り方法●
・エタノールで生えたカビを拭き取る
エタノールでカビを拭き取る方法もございます。この方法は表面で軽く発生したカビ程度しか拭き取ることができません。まずは、エタノールで拭き取るのも良いかもしれませんが、YouTube動画内の黒カビ程度に発生したカビ胞子になるとエタノールでは、全てを拭き取るだけの効果ほとんどないと思います。
エタノールは薬品ですので取り扱いにも注意が必要です。エタノールは、国際科学命名法による呼び名で、一般的にはエチルアルコールと呼ばれるアルコールです。エタノールは、濃度の高い順に、無水エタノール、エタノール、消毒用エタノールの三種類に分類されています。それぞれ濃度が異なり役割も異なります。薬局では、無水エタノールと消毒用エタノールを見負けることが多いと思います。無水エタノールは、純度が高いエタノールの為にすぐに蒸発します。消毒用のエタノールはアルコール濃度が低いのでその場にとどまります。木材、無垢材に生えたカビを除去する場合に使用するエタノールは無水エタノールが良いと思います。
自然素材のオイルやワックス塗装が施されている場合は、そのオイルも拭き取る効果があります。オイルを拭き取った後に生えたカビに直接届きます。自然素材のオイルやワックス塗装は拭き取れてしまいますので、最終的にはサンドペーパーで研磨することになります。サンドペーパーの番手は#80→#120→#180の順にサンディングして自然素材のオイルやワックスを塗布することになります。そうまでするのであれば、初めからエタノールは使用せずにサンディングマシンを用いてサンドペーパーで研磨した方が話が早いと思います。
・塩素系の漂白剤(カビキラーやハイターなど)でカビを拭き取る
塩素系の漂白剤とは、カビキラーやハイターなどのカビ取り漂白剤です。このような塩素系漂白剤もカビの拭き取りに使用する方がいらっしゃいますが、発生したカビは塩素の漂白剤効果で脱色されますが、無垢材も同じ効果で脱色されますし塗布面がパサパサになってしまう恐れがあります。磨き丸太などを塩素系の漂白剤で脱色することもありますが、カビが発生した時に使うことはあまりないように思います。塩素系の漂白剤を木材・無垢材に使用することで、表面は毛羽立ちます。結局のところエタノールと同じように自然素材のオイルやワックス塗装は拭き取ることになりますので、最終的にはサンドペーパーで研磨することになります。サンドペーパーの番手は#80→#120→#180の順にサンディングして拭き取られた自然素材のオイルやワックスを塗布することになります。そうまでするのであれば、初めから塩素系の漂白剤は使用せずにサンディングマシンを用いてサンドペーパーで研磨した方が話が早いと思います。