針葉樹杉 スギ(スギ科)

ヒノキと並んで、日本の代表的な樹木です。その木材も幅広い人気があり、最も多く使われているものの一つです。スギとヒノキを比べると、スギは大衆的であると同時に銘木も多く、それだけに一般の人々によく知られ、親しまれてきました。

登呂(静岡県)の遺跡には田の畦道に、大きなスギの板が無数に使われています。
道具も十分にない時代には、このような板は丸太を縦に割ってつくられました。

スギ材は木理が通直なため、割りやすい木の代表です。
この割りやすい性質があるために、昔から生活に必要ないろいろな器具や道具が、スギでつくられてきました。

天然のスギは、かつては青森県南部から本州一円、さらに四国、九州の屋久島まで分布していました。
少なくはなりましたが、今でも秋田、立山(富山県)、芦聾(京都府)、愛鷹山(静岡県)、魚梁瀬(高知県)、屋久島などが天然分布の地域として知られています。

他方、造林のスギは北海道南部以南の各地にあります。
少し都会を離れるとスギ林はどこででも見られます。
木材は、軽軟ないしやや軽軟、平均気乾比重は0.38です。

このことが加工する際の大きな利点です。心材(赤色~赤褐色)と辺材(白色)の色ははっきりと違っていて、年輪も明瞭で、肌日は粗です。
スギには、一般住宅の建築、家具、桶、樽、電柱、割り箸(板などを取った残り)、折り箱、建具などの材料として広い用途があります。近年は合板や集成材としての利用も拡大しています。高級家具、天井板など装飾用に使われる高齢の天然スギはたいへん高価です。また樹皮を剥いだ丸太を砂で磨いた磨き丸太は床柱に使われます。

スギ(杉)について

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