針葉樹 ヒバ アスナロ ヒノキアスナロ(ヒノキ科)

アスナロは関東以南の本州、四国、九州の山地に分布する樹木です。
ヒノキアスナロはアスナロの変種で、北海道南部から東北地方にかけて分布します。

木材はヒバの名で一括して取り扱われています。 ヒノキアスナロは、日本三大美林の一つである青森のヒバ林で有名ですし、
アスナロは木曽の五木の一つとしてよく知られています。また、東北から能登半島に移人されたといわれるヒノキアスナロはアテと呼ばれ、
輪島塗の木地としてよく知られています。

ヒバ材は産地以外ではあまり使われていませんが、たいへん優れた性質を備えています。

材質はやや軽軟で平均気乾比重は0.45、心材と辺材の色の差はあまりなく、淡黄色をしています。
早材から晩材への移行はゆるやかで、年輪はあまりはっきり見えません。

ヒバの特微としては、強い匂い(芳香とはいいにくい)があること、心材部分の耐相性が高く、水湿によく耐えることなどがあげられます。
用途は建築(平泉の中尊寺はヒバで建てられています。産地の木材が利用されたよい例で)、家具、建具、漆器の木地、土木用材などがありますが、
耐朽性が高いことを利用した土台は定評があります。

ヒバには抗菌性があるヒノキチオールが含まれていて、各種の薬品などに使われていますが、一時、養毛剤の有効成分として盛んに宣伝されたこともあります。
ヒノキチオールは、もともとタイワンヒノキから発見された成分ですが、日本産の樹種ではヒノキにはなく、ヒバにあります。

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