針葉樹 アガチス アルマシガ(フィリピン)カウリ(パプアニューギニア)(ナンヨウスギ科)

アガチスという名称は、属名そのままです。 名前が聞きなれないうえに、葉は針葉でも鱗片状でもなく、広葉樹と錯覚しそうな形をしている点も変わっています。 東南アジアからニューギニアを経て太平洋諸島に分布しています。人工で増やす試みも行われています。

木材は針葉樹特有の年輪が見えないので、広葉樹と思う人も多いでしょう。
しかしほかの針葉樹と同様、道管がないので、針葉樹材だと分かります。

辺材は淡灰褐色、心材は桃色を帯びた淡灰褐色ないし淡黄褐色などで、産地による変動が大きいようです。
辺材と心材の色の違いもはっきりしません。平均気乾比重は0.48でやや軽軟です。

この材の特徴は、肌目が精で、いくらか狂いの出る傾向はあるものの加工もしやすく、仕上げも光沢があってよいということです。
耐朽性は、産地によって違うといわれています。 ナンヨウヒノキ、ナンヨウカツラの別名もあるくらいで、日本産のカツラやシナノキと同じような用途によく使われます。

家具の引出しの側板に使われていたカツラの代替材として、「新カツラ」と銘うって大量に使うようになりました。
また、緑甲板に使って「ナンヨウヒノキ」と呼んで売り出されたりしています。
家具のほか建具、模型、将棋盤、鉛筆、玩具、額縁、合板、集成材など広い範囲に使われています。

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