広葉樹(こうようじゅ)ケヤキ、欅(ニレ科)

本州、四国、九州さらに朝鮮半島、中国に分布しており、植林されています。日本では、重要な広葉樹材の一つで、最近では、特に和風の家具を中心としてケヤキを使うことが高級感の表現となっている感があります。北海道には分布していないので、それ以外の地域での代表的広葉樹材の一つです。比較的低い処に生育しているので、目に触れ易い樹です。東京都内でも並木があり、府中のケヤキ並木は有名です。ケヤキに対する需要が多くなったため、最近では、南洋ケヤキなどといって安い南洋材をケヤキらしく見せて取引する例もあります。

木材
環孔材なので年輪界がはっきりと見え、肌目が粗です。このため、成長がよいと年輪幅が広くなり、比重が高く重硬になり、木材の表面は光沢があるようになります。成長が悪いとちょうどその逆になり、木材は軽軟になり、光沢が少なくなります。大径になったケヤキには、こぶがあったりするため、木材の中の繊維の配列が不規則になりいろいろな形の“もく”が現れます。美しい“もく”があると、その化粧的な価値が高くなり高価になります。心材は黄褐色あるいは赤 褐色、辺材は帯黄白色あるいは淡黄褐色です。加工のし易さは中庸です。曲木が容易なのも特徴です。気乾比重は0.47~0.69(平均値)~0.84で重硬です。心材の保存性が高く、木材が強いので、かつては電柱腕木などに使われました。

用途
建築(大きな木材は寺社建築、かつては城。現在はむしろ装飾的な部材に)、家具、臼、杵、電柱腕木、太鼓の胴、器具、彫刻、日常の生活器具などに用いられます。

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