九州体育・スポーツ学会第73回大会にて剣道場床と様々な床材についてお話させていただきました。
スポーツサーフェイスについて考える
剣道場を事例として
【企画・司会・演者】
池田孝博(福岡県立大学)
【演者】
前田英樹(株式会社五感)
剣道の試合場は,「板張り」を原則とすることが規則で定められている.しかしながら,実際に試合や稽古が行われる床面(サーフェイス)の多くは表面塗装が施され,床の材質を規定することの意味が失われている.また,剣道で重要な動作の一つである「踏み込み」に関わる緩衝性には規格が存在して
いない.本年 7 月,イタリアにて第 19 回世界剣道選手権大会が開催された.国際的に広く愛好される剣道の試合や稽古に適したサーフェイスについて考えることは,重要な課題の一つと思われる.剣道以外の武道では,柔道の畳,空手道のマット,さらに武道以外でも体操競技では床など,スポーツ,武道
の各種目では,そのパフォーマンスに適した専用サーフェイスが使用される.このセッションでは,剣道のサーフェイス研究の成果と,その施工に関わる専門家による情報提供をもとに,広く,スポーツサーフェイスの在り方について議論したい.なお,本企画は日本武道学会九州支部とのコラボレーションによるものである.九州体育・スポーツ学会および日本武道学会九州支部の両学会員に参加いただくことで,スポーツサーフェイスについて意義ある議論が展開されることを期待している.