挽き板フローリングが波打つ原因は?L45遮音床の漏水トラブル事例

投稿日:2019年09月02日

『御社で購入したオーク挽き板フローリングが波打っているので
現場まで見に来てくれませんか?』
とお問合せを頂きました。挽き板フローリングの基材は合板なので、非常に寸法安定性に優れています。
ほとんど収縮することなどないのですが、お送り頂いた画像を見てビックリしました。
お部屋全体のフローリングが本当に波打っています。

画像をお送りいただければほとんどの原因が解明できるので
最近では現場に行く事はほぼ無いのですが、
ここまで波打っているのは初めて見たので現場に行ってみる事にしました。

波打つL45オーク挽き板フローリング
波打つL45オーク挽き板フローリング

 

梅雨時期の高温多湿状態がこの様にしたのかとも思いましたが
ここまでなると他に原因が有るとしか考えられません。

波打つL45オーク挽き板フローリング
波打つL45オーク挽き板フローリング

 

木質フローリングが施工後に反る要因としては
水分を急激に吸ったとしか考えられません。

ただ、バケツの水をこぼしてしまい、すぐに拭取ったとしても
ここまでなる様なこともありません。

波打つL45オーク挽き板フローリング
波打つL45オーク挽き板フローリング

 

その原因は何なのか???

取り合えずオーク挽き板フローリングの含水率を計測してみると14%でした。
少し高めですが通常範囲内の含水率でした。

そこでお施主様の許可を得て、床材を1枚剥がさせて頂きました。
そこに含水率計を当ててみると…

L45オーク挽き板フローリング
L45オーク挽き板フローリング

 

通常、下地合板の含水率は10 〜 14% 程度ですが、
こちらの現場では33.5%と表示されました。

L45オーク挽き板フローリング
L45オーク挽き板フローリング

床下にはガス温水式の床暖房が設置されていますので
そこからの漏水が原因ではないかと推測されますが、
床全面を剥がし、全面が乾いてからでないと原因は掴めないでしょう。

このフローリングは、釘打ち工法では無く直貼り工法なので
釘を間違えて打って温水パイプに穴を空けるようなこともないと思います。

現場では思いもよらない事が起こるものなんですね。
とても勉強になりました。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

桧(ヒノキ)のヤニは良質な証!ベタつきの原因と簡単な落とし方を紹介

投稿日:2016年06月14日
桧ヒノキのヤニを落とす
桧の無垢フローリングから出たヤニを無水エタノールで拭き取っている様子
桧の無垢フローリングから出たヤニを無水エタノールで拭き取っている様子

桧(ヒノキ)のヤニに困って数十年…
桧(ヒノキ)のヤニに困っている人のほとんどが材木屋さんだと思う。

お施主さんには、あまりヤニが出て困ると言われたことが無い。
当社で扱う桧(ヒノキ)のほとんどがフローリングになる訳ですが、香りも良いし、色合いも明るく清潔感があり、価格的にもお勧めしやすい無垢フローリングです。
私も自宅の床に採用するほど桧フローリングは好きな訳です。

 

桧(ヒノキ)無垢フローリングのお手入れメンテナンス方法はこちら

 

しかーし・・・
とある時期が来るとヤニが出てきやすいのも事実です。
そう。ご想像通りのペタペタしたあのヤニです。

現場に届ける際には、できるだけ仕上げをして、間もない状態で出荷しますのであまり問題になる事は少ないのですが、、、

問題は材木屋での在庫です。
ダンボール梱包であろうがラッピング梱包であろうが桧(ヒノキ)フローリングを重ねて在庫していると以下の画像の通り…
桧のヤニ
ヤニが重なり合った別のフローリングに着いちゃうのです。
犯人の出所は、だいたいは重なっていた別のフローリングの節近辺から出たヤニが多いです。
全てが節の原因だとは言えませんが、節周りから出たヤニが原因の場合が多いのです(>_<)

桧のヤニ
そうしたら節の無いものは、ヤニが出にくいのかと言われるとそういう訳ではないと思うのです。
同じようにヤニは出ているのですが、節が少ない分、丸くてベッタリとは着かないので目立たないと言う事です。

無垢フローリングの場合は、木の繊維は通常水平方向に並んでいます。
しかし、節の部分の繊維方向は垂直方向に並んでいます。
イメージでは、ストローが水平方向に並んでいるか、垂直に並んでいるか。
表面にシミでるストロー方向はどちらになるのか?垂直=節ですね。
桧の節有フローリングの在庫時は、特に気をつけなければいけません。

 

桧のヤニが多い=ヒノキチオールが多い、ではありません

桧(ヒノキ)材を扱っていると、「ヤニが多く出る桧は、ヒノキチオールも多く含まれているのではないか」
と考えられることがあります。しかし、これはよくある誤解です。

まず押さえておきたい点として、日本の一般的な国産桧(ヒノキ/Chamaecyparis obtusa)には、
ヒノキチオールはほとんど含まれていません

ヒノキチオールが高い濃度で確認されるのは、青森ヒバや台湾ヒノキなど、
ヒノキとは異なる樹種です。

桧からにじみ出るヤニ(樹脂成分)の主成分は、
テルペン類(α-ピネン、サビネンなど)であり、
これらは芳香性や一定の抗菌性を持つものの、
ヒノキチオールとは化学的にも別の成分です。

そのため、ヤニが多い=ヒノキチオールが多量に含まれている
という関係は成り立ちません。
ヤニの量は、樹齢、乾燥方法、含水率、加工環境などの影響を強く受けるものであり、
ヒノキチオールの含有量とは直接結びつくものではありません。

なお、「ヒノキチオール」という名称から、あたかも桧(ヒノキ)固有の代表成分であるかのように受け取られがちですが、
実際には研究データの多くは台湾ヒノキやヒバ類を対象としたものであり、それが一般的な国産桧にも当てはまるかのように紹介されてきた経緯があります。

国産桧が優れた木材であることに変わりはありませんが、その価値はヒノキチオールの多寡ではなく、香り成分のバランス、材質の安定性、調湿性、加工適性といった総合的な特性によるものです。

木材の性能を正しく理解するためには、「名前のイメージ」ではなく、「実際に含まれる成分とその働き」を区別して捉えることが重要です。


参考・出典

 

桧(ヒノキ)に限らず椹(サワラ)や松(マツ)もだいたい同じようなことが言えるのではないでしょうか。

ある時期になると”はぁ・・・”と毎年ため息の出る材木屋でした。

 

無垢フローリングショールームゆらぎでは、桧フローリングの実物展示をしております。
もちろんヤニが出た、桧・ヒノキ材もご覧いただけます。

 

 

ヒノキのヤニに関するよくある質問

Q:ヒノキからヤニが出るのは不良品ですか?

A:いいえ、不良品ではありません。むしろ、天然の樹脂(精油成分)が豊富に含まれている「良質な証」です。ヤニが多い木は耐久性が高く、ヒノキ特有の芳香も強いという特徴があります。

Q:ベタベタするヤニを簡単に落とす方法はありますか?

A:薬局などで市販されている「無水エタノール」を布に含ませて拭き取るのが最も効果的です。ヤニはアルコールに溶ける性質があるため、力を入れずにスッキリ落とすことができます。

Q:一度拭き取れば、もうヤニは出てきませんか?

A:木が生きている限り、気温の上昇などに伴って再び出てくることがありますが、年月が経ち乾燥が進むにつれて徐々に落ち着いていきます。気になった際にその都度拭き取っていただければ問題ありません。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

無垢フローリングのカビ発生原因とは?プロが教える現場診断の重要性

投稿日:2010年07月16日

何もしていないのに無垢フローリングからカビが発生したそうです。
工務店様から送られてきた画像です。
カビ1

 

 

 

 

 

カビ2

 

 

 

 

 

 

「現場確認して対処してください。」
ひどいカビですが画像を見れば何が原因なのか大体判断がつきます。
原因の追究無しに対処しても同じことを繰り返すだけです。
何もしていない木からカビは生えてきません。

 

無垢フローリングのカビに関するよくあるご質問

Q. 何もしていないのに、なぜ無垢フローリングにカビが生えるのですか?

A. 木材そのものから自然にカビが生えることはありません。多くの場合、「過剰な湿気」が原因です。例えば、施工中の養生シートによる「蒸れ」や、床下のコンクリートからの湿気上昇などが考えられます。

Q. カビが生えた場合、表面を拭き取れば解決しますか?

A. 表面のカビを除去するだけでは不十分な場合があります。カビが発生した「根本的な原因(湿気の供給源)」を特定し、解消しなければ、何度でも再発する恐れがあります。まずは現場の状況確認が必要です。

Q. 施工後すぐにカビが生えたのは、木材の品質が悪いからですか?

A. 木材の品質不良であるケースは稀です。多くの現場診断の結果、雨漏り、配管トラブル、または施工環境の換気不足など、外部要因による高湿度環境がカビの発生を招いていることがほとんどです。

Q. 自分でできる応急処置はありますか?

A. 消毒用アルコール(エタノール)で拭き取ることで一時的な除菌は可能です。ただし、水拭きは湿気をさらに与えてしまうため避けてください。広範囲に広がる場合は、早急に専門家へご相談ください。

Q. カビの原因調査や診断をお願いすることはできますか?

A. はい、可能です。無垢フローリング専門店木魂では、画像診断や現地調査を通じて、カビの原因究明と適切な補修方法をご提案しております。お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/