お客様から
「無垢フローリングは手入れが不要だと聞いたのですが???」
とご質問をいただきました。
また、すごい質問だなぁと思いながらお話を聞くとWeb上では
無垢フローリングのお手入れは
ほぼ不要、特別な手入れは不要、本物の無垢材であれば不要、
と紹介されているらしい。
手入れするのも、手入れ不要にするのも使う者次第だと思います。
当たり前すぎてこんがらがることもありますが、
そもそも手入れとはどういう意味なのでしょうか?
手入れとは…
1 よい状態を保つために、整備・補修などをすること。
「手入れが行き届く」「よく手入れされた庭木」
2 捜査や検挙のために、現場や犯人の居所に踏み込むこと。
「密売の現場を手入れする」
今回、無垢フローリング手入れ不要の手入れは
もちろん“よい状態を保つために、整備・補修などをすること”です。
よい状態を保つための整備・補修 です。
無垢フローリングのお手入れ不要 は
無垢フローリングのよい状態を保つための整備・補修は不要 ???
よい状態を保たなくてよければ、お手入れ不要だし
長年よい状態を保ちたければお手入れは必要。
合板フロアー、クッションフロアー、無垢フローリングなどの床材
クロス、漆喰、珪藻土などの壁材
瓦、ガルバニウム、焼杉などの外装材
なんでも長くよい状態で使いたければ手入れはした方が良いに決まっている。
手入れ不要だと思う人はそれでいいと思う。
私たちとしては、
無垢フローリングのお手入れは必要だと思っています。
無垢フローリングのお手入れについてたくさん記載しておりますが
どんな樹種でもどんな塗装でも
無垢フローリングお手入れ不要とはいかないと思います。
どこでどうなったのか?
よくわかっていないのか?
無垢フローリングはほぼ手入れ不要
↓
ほぼ手入れ不要
↓
不要?
無垢フローリングは、特別な手入れは不要
↓
無垢フローリングは手入れ不要??
となって行ったのでしょう。
記事を読んでみると、インテリアプランナーやライターが書いた文章で
現実味や裏付けの無い話が多すぎる。
こんな方々が書く記事が最近の流行みたいですが、施主は踊らされますね。
色々見てみると、無垢フローリングの塗装の違いと
仕上によって無垢フローリングの手入れ不要論があるようです。
・造膜型塗料 : ウレタン塗装、UVウレタン塗装など
・含浸型塗料 : 自然オイルワックス、ガラス塗装など
・無塗装 : 鉋仕上げがあるだろうに触れられていないことが多い
・浮づくり : よくわかりませんがとても良いらしいです
このあたりの記事は読めば読むほどよく分からない。
「手入れ不要論」矛盾が多すぎます。
基本的にどんな無垢フローリングのお手入れ方法も、
無垢フローリングの表面仕上げと塗装の状況によって異なります。
一番は、お手入れを不要としている
無垢フローリングメーカーに問い合わせることが最良です。
基本的な無垢フローリングのお手入れは以下となります。
詳しくは「無垢フローリングの手入れ」をご参照ください。
無塗装無垢フローリング(カンナ仕上げ)の
掃除と手入れ・メンテナンス手順
- 窓を開けられる環境でしたら、窓を開けてください。
無塗装(カンナ仕上げ)の場合は、表面に静電気が発生しにくいので
埃(ほこり)が床にぴったりくっつく事はありません。
窓を開けて風通しを良くするだけでも、埃はある程度外に出ていきます。
- ホウキまたはフロアワイパー(ドライ)、
乾拭き雑巾を使用して残った埃を取り去ります。
無塗装品(カンナ仕上げ)とオイル塗装はホウキと相性が良いようです。
- 家具の裏やフロアワイパー(ドライ)が入り込めなかった箇所は、
掃除機を使用してホコリやごみを吸い取りましょう。
- 特に汚れている箇所を見つけたら、硬く絞った雑巾で拭きとってください。
フローリングの隙間に落ちた汚れの付着が気になる方は
爪楊枝等で取り除いてください。
- それでも落ちない場合は、カンナを使用して削り取ってください。
紙ヤスリ・サンドペーパーは使わない方が良いです。
- 傷・凹みに関しては、程度にもよりますが凹み箇所に
お水を掛けて必ず当て布をし、
アイロンで水蒸気を送り込み凹みを膨張させてください。
- 磨いて艶を出したい場合には、ヌカ袋(湿式)をお使いください。
- カンナ仕上げの場合は特に塗装は必要ございません。
何かワックスを塗布する場合は、蜜蝋ワックスとの相性がよいです。
オイル塗装無垢フローリングの
掃除と手入れ・メンテナンス手順
- 窓を開けられる環境なら窓を開けてください。
オイル塗装の場合は、
ウレタン塗装とは違い表面に静電気が発生しにくいので
埃(ほこり)が床にぴったりくっつく事はありません。
窓を開けて風通しを良くするだけでも埃はある程度外に出ていきます。
- ホウキまたはフロアワイパー(ドライ)、
乾拭き雑巾で残った埃を取り去ります。
オイル塗装と無塗装品(カンナ仕上げ)はホウキと相性が良いようです。
- 家具の裏やフロアワイパー(ドライ)が入り込めなかった箇所は
掃除機でホコリやごみを吸い取りましょう。
- 特に汚れている箇所を見つけたら、硬く絞った雑巾で拭きとってください。
フローリングの隙間に落ちた汚れが気になる方は
爪楊枝等で取り除いてください。
- それでも落ちない場合は、紙ヤスリ・サンドペーパーでサンディングして
削り取ってください。削られた箇所ではオイルも削られていますので
オイルを塗布してください。
- 傷・凹みに関しては、程度にもよりますが凹み箇所にお水を掛けて
必ず当て布をし、アイロンで水蒸気を送り込み凹みを膨張させてください。
- 1~2年毎の定期的にメンテナンスで蜜蝋ワックスを塗布してください。
フローリング表面の汚れを落としてからワックスがけを行ってください。
木の導管に汚れが詰まっているとオイルもワックスも浸透しません。
あまり頻繁にワックスを塗布する必要はございません。
元々、木の導管にワックスを入れ込んでいく訳ですから
入る量は限られています。
浸透しきらなかったオイルやワックスは表面に残ることになり、
べたつきや汚れが付く原因になります。
また、例えば家具の下やお部屋の隅など、足の届かない箇所は
ワックス材の剥がれる要因が少ないので
頻繁に塗布する必要はございません。
蜜蝋ワックス塗布のコツは、床が完全に乾いた状態で
少しずつチビチビと塗ることになります。
- 水で希釈して溶かす様な水性クリーナーのご使用はなるべく避けてください。
水分は無垢フローリングにとっては大敵です。
使い方によってはひどく毛羽立ったり反りが出てしまう可能性がございます。
各オイルメーカーとも水性クリーナーを販売しておりますが、
ご利用にあたっては十分にご注意ください。
弊社といたしましては推奨いたしません。
UVウレタン・ウレタン塗装無垢フローリングの
掃除と手入れ・メンテナンス手順
- フロアワイパーを使用して埃(ほこり)を取り去ります。
- 家具の裏やフロアワイパー(ドライ)が入り込めなかった箇所は、
掃除機を使用してホコリやごみを吸い取りましょう。
- 特に汚れている箇所を見つけたら、
硬く絞った雑巾を使用して拭きとってください。
フローリングの隙間に落ちた汚れが気になる方は
爪楊枝等で取り除いてください。
紙ヤスリ・サンドペーパー等は使わないように注意してください。
これが原因で表面がくすんでしまう事があります。
- 1~2年毎に定期的に、ウレタン塗装に適したワックスを、
乾いた状態で塗布してメンテナンスしてください。
水性クリーナーのご使用は避けてください。
ガラス系塗料塗装の無垢フローリングの
掃除と手入れ・メンテナンス手順
- 乾いた雑巾、化学雑巾を使用して乾拭きしてください。
- 汚れが落ちにくい場合は濡れ雑巾を使用して汚れを除去し、
その後乾拭きで水気を拭き取ってください。
- 木目に汚れが入っているなど、汚れがひどく落ちにくい時は、
薄めた中性洗剤を浸したミクロファイバー布などを使用して
汚れを除去してください。水気はすぐ拭き取ってください。
※強アルカリ洗剤は使用しないでください。
- ガムや食べ物による汚れの付着は、表面を傷つけないように
ペーパーナイフなどでおおまかに取り除いた後、
市販のスプレークリーナーなどを使用して完全に除去してください。
- マジックや絵の具などのひどい汚れが付着した場合は、
塗料用シンナー、ラッカーシンナーなどの溶剤を
ミクロファイバーに含浸させ拭き取ってください。何もこぼさない、落とさない生活は無理ですものね。
合板フロアーでも無垢フローリングでも、
塗装でもコーティングでも床材として販売されているのであれば
硬く絞った雑巾で水拭きして不具合が出るような床材は
ほとんどないと思います。
お手入れ不要、必要とかよりも
日々のお掃除レベルなお話ですが…
無垢フローリング材のお手入れ・メンテナンスについてのまとめ
>無塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>オイル塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>UVウレタン・ウレタン塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>ガラス系塗料塗装(SSG・木塗MOKUTOなど)の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>ナラ無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
>杉無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
>桧無垢フローリング お手入れ面メンテナンス