まずは桧無垢フローリングの「表面仕上げ(塗装)」の種類を確認しましょう
桧(ヒノキ)無垢フローリング 手入れについて解説していきます。まず、お使いの桧無垢フローリングの表面仕上げがどの様な状況なのか確認してください。一般的に多いフローリング表面の仕上げは、オイル塗装、ウレタン塗装、無塗装、ガラス塗装だと思います。
また、無塗装の桧(ヒノキ)無垢フローリングのお手入れメンテナンスには2パターンあり、カンナ仕上げ(超仕上げ)とサンドペーパー加工(サンディング、紙やすり)で塗装下地のままのものです。無塗装でもカンナは仕上でサンドペーパー加工はあくまでも塗装下地であり仕上げではないという事を理解ください。カンナ仕上げは、日本の建築技術の中でも一級品の技であり世界に誇れる大工加工技術の1つです。カンナ仕上げは、木材を究極に平滑にする技術であり、水も弾きます。その為、寺社仏閣の柱や梁は水をはじいてカビを寄せ付けず長持ちさせる技術がカンナ掛けです。サンドペーパー加工は西洋から伝わった新しい技術で、サンドペーパーで木材を研磨し、木材表面に毛羽立ちを作ってそこに塗料を絡める塗装下地になります。もし、サンドペーパー加工で無塗装のまま生活した場合は、足裏の皮脂や汚れが毛羽立ちに絡みつき染み込むので汚れが付きやすいという事になします。カンナ仕上げとサンディングペーパー加工の違いはこの様な感じですが、現代において量産品でカンナ仕上げを施すフローリングはごく稀です。カンナ仕上げには、サンディングペーパー加工よりも手間もコストも掛かるので、特別な記載がなくただ「無塗装品」と記載があれば通常はサンディングペーパー加工です。その場合は、ご使用になる前に何らかの塗装が必要になって来るのでお間違えの無いようにしてください。桧無垢フローリング無塗装品のカンナ仕上げのお手入れ方法としては、箒で掃いて硬く絞った雑巾で雑巾がけを行ってください。まさにお寺の廊下の様なイメージです。日々、箒で掃いた後に硬く絞った雑巾でただただ雑巾がけで大丈夫です。
参考:無塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
次に桧(ヒノキ)無垢フローリングのウレタン塗装品のお手入れ、メンテナンス方法です。実はこれが一番厄介です。基本的には、化学モップやシートタイプのフロアワイパーなどをお使いください。ウレタン塗装の表面は、ほぼ複合合板フロアーと同じ仕上がりなので複合合板フロアーと同じお手入れメンテナンスで大丈夫です。複合合板フロアーとウレタン塗装の桧無垢フローリングだと肌に触れているところはほぼ同じです。夏はサラサラ、冬は冷たくない筈の桧無垢フローリングですが、ウレタン塗装を施すことで肌に触れているところは複合合板フロアーとほぼ一緒という事になるので検討時には無垢フローリング塗装もよくよく検討してください。ウレタン塗装は、使用していくうちに剥がれてきます。再塗装ができるという話もよく聞きますが、住宅用の無垢フローリングは再塗装が非常に難しいです。傷がついても綺麗な補修は難しいです。体育館や教室の無垢フローリングは研磨想定で最初から加工が異なります。住宅用の桧無垢フローリングは、通常面取りが施されています。もちろん面取りの部分までウレタン塗装が施されています。研磨するとすると、面取り加工の深さまで研磨することになります。この面取り加工は、元々ササクレ防止や隙間が目立たないようにと付けられた加工です。ウレタン塗装の研磨によって厚みがは2~3mm薄くなります。この時に、面取りは無くなってしまいます。ササクレが出やすくなり危険な状況ですし、非常に隙間が目立ちやすいです。ササクレが起きないように、今度は分厚くウレタン塗装を施すことになりますので、更に硬い複合合板フロアーの様になってしまう訳です。

ウレタン塗装が剥がれたままで化学モップやシートタイプのフロアワイパーの使用は避けるべきです。その理由は、化学モップやフロア用のお掃除シートは元々は、複合合板フロアー用に作られた商品がほとんどです。化学モップやフロア用のお掃除シートと言うのは、床材表面に静電気が発生して埃が吸着してしまいます。その埃をペタペタと取り除くための薬剤が染込んでいます。その薬剤は着塵剤と言います。ウレタン塗装が剥がれて無塗装状態になった桧無垢フローリングに化学モップやフロア用のお掃除シートを使用すると、着塵剤が染込み汚れを呼び寄せることになります。どんどん汚れが増していくことになります。ウレタン塗装の桧無垢フローリングは風合いも出てきません。
無垢フローリングに着塵剤入りのモップを使うと
住宅用のウレタン塗装の無垢フローリングは、塗装が床材としての耐久年数にもなりかねないので、様々な塗装でしっかり検討してください。
参考:ウレタン塗装の無垢フローリングお手入れ、メンテナンス方法
オイル塗装を施した桧(ヒノキ)無垢フローリングについて
こちらは当社では一番出荷量が多い塗装になります。冬には桧そのものの暖かさも感じることができ、夏はサラサラとして足触りが気持ちの良い塗装ですね。桧無垢フローリングのお手入れやメンテナンス方法としては、日々は乾拭き、汚れが着いたら硬く絞った雑巾で雑巾がけ、それでも落ちない場合はサンドペーパーで削ってオイルを再塗布です。全体的に数年に1度は、蜜蝋ワックスを塗布してください。キッチンや洗面所などの水廻りは、半年に1度くらい塗布していただければいいかと思います。
YouTubeチャンネル 無垢フローリング専門店木魂-KODAMA-では、蜜蝋ワックスでのメンテナンス方法を解説しております。桧フローリングでも蜜蝋ワックスの塗布方法は、杉無垢フローリングと同じです。ぜひ、ご参考にしてみて下さい。
杉無垢フローリングに蜜蝋ワックスを簡単に塗る方法
蜜蝋ワックスのかんたんな塗り方・無垢フローリング編
蜜蝋ワックス
蜜蝋ワックスの販売
参考:オイル塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
ガラス塗装の桧(ヒノキ)無垢フローリングについて
最近急激に採用比率を伸ばしてきたのがガラス塗装です。ガラス塗装と聞くとなんだか冷たくて硬く造膜して冷たいイメージがあって無垢フローリングにはどうなのかなぁ?と少し考えてしまいます。しかし、ガラス塗装は、オイル塗装と同じく浸透型の塗料であり、ウレタン塗装の様に表面に造膜しません。また、上塗りも可能なので一般の方でも塗装が可能です。触った感じは、オイル塗装と変わりません。変わるところと言えば色合いと耐久年数です。色合いは、オイル塗装のクリアーと言えども若干黄色みが掛かっています。ガラス塗料は無色透明です。両者を比べるとガラス塗装の方が若干明るい感じがします。また、耐久年数は圧倒的にオイルよりもガラスの方が高いです。オイルは、基本的には年に一度ののワックス塗布、ガラスは5年に一度くらい同じガラス塗料を塗布します。乾燥時間もワックスは24時間、ガラスは3時間ほどで圧倒的に速いです。ガラス塗料を施した無垢フローリングをメンテナンスフリーとして販売されている方もいらっしゃるようです。ガラス塗料のメンテナンスは雑巾で乾拭き、硬く絞った雑巾で拭きとり、それでも落ちない場合は中性洗剤が使えます。それでもだめならサンドペーパー加工してガラス塗料の再塗布です。

YouTube:無垢フローリングにガラス塗料でメンテナンスを楽に
参考:ガラス塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
| お手入れ項目 |
オイル塗装 |
ウレタン塗装 |
ガラス塗装 |
無塗装
サンダー仕上 |
| 日常の乾拭き |
◎
最も推奨 |
◎
最も推奨 |
◎
最も推奨 |
◎
最も推奨 |
| 水拭き |
△
固く絞る
頻度は低めに |
〇
可能ですが
水分は残さず |
〇
耐水性が高い
ため安心 |
×
毛羽立ち・シミ
の原因に |
| 化学モップ |
×
吸着剤が
油分と反応 |
△
長期使用で
表面が曇る |
〇
基本的に
問題なし |
×
薬剤が染み込み
変色します |
| スチーム洗浄 |
×
専門家に相談 |
×
塗膜剥離の
恐れあり |
×
専門家に相談 |
×
専門家に相談 |
ここまで桧(ヒノキ)無垢フローリングのお手入れやメンテナンスについて解説してきました。
フローリング樹種ごとのメンテナンスやお手入れと言うよりもどんな表面仕上げになっているかが重要ですね。
参考:無垢フローリングのお手入れやメンテナンス
桧(ヒノキ)無垢フローリングのお手入れに関するFAQ
Q: 桧(ヒノキ)無垢フローリングの日常的な掃除方法は何ですか?
A: 基本的には、掃除機や乾いた雑巾、またはフローリングモップでホコリやゴミを取り除くだけで十分です。モップは薬剤不使用の物を使用してください。桧(ヒノキ)材は柔らかく傷つきやすいため、ブラシ付きの掃除機を使う際は注意が必要です。水拭きは、塗装の種類(オイル塗装や無塗装など)によっては推奨されない場合があるため、推奨される手入れ方法を確認しましょう。
Q: 桧(ヒノキ)無垢フローリングの水分によるシミや汚れはどうすれば良いですか?
A: 桧(ヒノキ)材は水分を吸いやすい性質があります。水分によるシミや汚れが付着した場合は、すぐに乾いた布で拭き取ることが大切です。水拭きをする場合は、硬く絞った雑巾を使用し、水分が残らないように注意してください。特に、オイル塗装や無塗装のフローリングは、水に弱いため注意が必要です。
Q: 桧(ヒノキ)無垢フローリングの塗装の種類ごとの特徴とメンテナンス方法を教えてください。
A: 桧(ヒノキ)無垢フローリングの主な塗装には「オイル塗装」「ウレタン塗装」「無塗装」「ガラス塗装」があります。オイル塗装や無塗装は、木材本来の質感を楽しめますが、定期的なオイルの塗り直しが必要です。ウレタン塗装は耐久性・耐水性がありますが、木材の呼吸を妨げます。ガラス塗装は、高い硬度と撥水性を持ちながら、木材の質感も保つとされています。
Q: 傷や凹み(へこみ)ができた場合、杉や桧無垢フローリングは補修できますか?
A: 杉や桧のような柔らかい針葉樹の無垢フローリングは、軽度な凹みであれば水を吸わせて修復できる可能性があります。凹んだ部分に湿った布を当ててアイロンの熱を加え、木材に水分を吸わせて膨張させる方法が一般的です。ただし、広範囲の深い傷や塗装の種類によっては専門的な補修が必要になります。
1. 用意するもの
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水(または霧吹き)
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脱脂綿、または清潔な布
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アイロン
2. 修理のステップ
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水分を染み込ませる: へこんだ部分に水を数滴垂らすか、濡らした布を置きます。
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放置(軽度の場合): 30分〜1時間ほど放置するだけで、木材の吸水性により元に戻ることがあります。
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アイロンで熱を加える(重度の場合): 濡れた布の上からアイロンを数秒押し当てます。
注意点: 塗装の種類によっては熱で白濁する場合があります。必ず目立たない場所で試してから行ってください。
桧(ヒノキ)無垢フローリング お手入れメンテナンス方法について
当社で扱う桧(ヒノキ)フローリングには、長野県産の木曽桧(キソヒノキ)、徳島県産の阿波桧(アワヒノキ)、神奈川県産の百々桧(モモ桧)、三重県産の桧柾目(ヒノキマサメ)の4つの産地の桧材(ヒノキ)がございます。それぞれ特徴のある桧(ヒノキ)なので、ぜひそれぞれのページにアクセスしてみて下さい。