無垢フローリングを検討する際に何を見て比べるべきか?
当然のことながら一番には、『自分たちが気にいったイメージの無垢フローリング』を選ぶという事が最優先として有ります。
やはりその次に気になるのは、価格だと思います。工務店さんや設計士さんからおおよその予算を伝えられることでしょう。
例えば、工務店さんや設計士さんから10,000円/㎡以内で床材を選んで来て下さいと指示されたとします。
そうすると、お施主様は単品で10,000円/㎡以下のものを探そうとすることが多いのですが、コレ間違えです。
まずは、自分の好みで選ばなくてはいけません。例えば、いくつもの無垢フローリングの中から“コレだ!”と思う物を見つけたとします。
その無垢フローリングの価格が15,000円/㎡だったとします。あぁ予算オーバーかぁ…と諦めそうになりますがここはまだ諦めるところではありません。
自分なりに間取り図で格付けします。格上な場所には一番気に入った無垢フローリングを格下の場所にはなるべく単価を抑えた無垢フローリングを採用する事で床材を予算内に収めれる事も多いのです。
例えば、リビングと玄関は一番気に入った物を寝室やクローゼットには単価を抑えた物をという感じで選びながら予算内に収める感じです。
この様にお部屋ごとに検討していこうとした場合は、無垢フローリングの価格がどの様に設定されていくのかを理解していた方がスムーズな商品選びに役立ちます。
この後に記載する「無垢フローリングの価格設定について」をご参照いただきながらご検討いただければと思います。
「無垢フローリングの価格設定について」
無垢フローリングは、おおよそどこのメーカーもおおよそ5つの条件から価格を設定しています。
①板幅の広さ
②節や色むらの有無
③塗装の有無と種類
④UNIまたは1枚物または乱尺
⑤樹種と産地
それぞれの条件を見ていきましょう。
①幅の広さ:
幅が広い板が必要となると大きな丸太が必要となります。
大きな丸太は樹齢が高く、丸太自体の価格も高価です。
以下の様な製材はほぼしませんがあくまでも一例です…

②節や色むらの有無:
節は、木の枝の付け根になります。木には必ず枝が生えています。枝の無いところ、節の無いところや色むらの無いところを選ぶと希少価値が高くなり高価になります。
当社では、3グレードに分ける事が多いです。
カーム:節や色むらがほぼ入らない
スムース:小さな節や若干の色むらがある
ラフ:節や色むらが入る自然な風ない
例)イングリッシュオークフローリング
カームグレード:節や色むらがほぼ入らない

スムースグレード:小さな節や若干の色むらがある

ラフグレード:節や色むらが入る自然な風ない

③塗装の有無と種類
無垢フローリングには、自然OIL&WAXや無塗装やウレタン塗装などがございます。
参照:無垢フローリングの塗装について
基本的に無塗装でのご利用はお勧めしておりません。最近では、ガラス塗料SSGの採用も増えてまいりました。それぞれの塗装でメンテナンス方法が異なるのでご確認ください。
樹種例)シベリアンウォールナットフローリング
・自然OIL&WAX:表面に膜を作らない自然な風合いの仕上り。
ツルツルペタペタせずに足触りもやさしい。

・無塗装:塗装下地とお考えください。

・ウレタン塗装:表面に膜を作る塗装。ピカピカでツルツルしている。
塗料が剥がれだすと素人では補修ができない。

④UNIまたは1枚物または乱尺
長手方向(1820㎜など)にかまぼこ板の様な短い板を繋ぎ合わせた物をUNIタイプと呼びます。長手方向につなぎ合わせが無く1枚の板で作った物を1枚物と呼びます。針葉樹のほとんどが1枚物なのに対し広葉樹の1枚物は全体の10%以下でしか製造できません。その理由の一つとして
針葉樹は、人工林がほとんどなので人間が植林して木を真っ直ぐ育てています。
広葉樹は、自然更新がほとんどなので木が好きなように幹を伸ばしながら少し曲がって育ちます。
真っ直ぐ育った木でないと1枚物は取りにくいということです。

⑤樹種と産地
最後に樹種名と産地となります。同じ樹種でもブランド化している地域もあります。そのような場合は、少し割高になるかもしれません。















以上、5つの条件から無垢フローリングの価格は決まっていきます。
上記の事からブラックウォールナットや桧(ヒノキ)の価格が高いや安いだの、樹種名で決めることは絶対にできません。
ちなみに無垢フローリング専門店木魂で扱う無垢フローリングで一番価格差がある樹種はヒノキフローリングになります。
㎡価格にすると3,000円台~60,000円台まで桧フローリングの中でも20倍もの価格差があるというのが現実です。
価格とは他に、木材の性質からご検討いただく場合は木材性質一覧表をご活用ください。
幅に対する木目の出かたや、1枚物やUNI、乱尺など長さに対する木目の伸びなどはショールームでご確認いただけます。
ぜひ、ご予約の上でご来場ください。
その他、様々な条件から無垢フローリングを検索する事も可能です。
無垢フローリング・絞り込み条件検索
無垢フローリングを価格別に並べ替えて閲覧する事が可能です。
無垢フローリングの価格に関するよくあるご質問 (Q&A)
Q: 無垢フローリングの平米あたりの価格相場はいくらですか?
A: 無垢フローリングの価格は樹種やグレードにより大きく異なりますが、一般的に平米(㎡)あたり5,000円から30,000円程度が相場です。比較的安価なパイン材やバーチ材は5,000円〜10,000円程度から、人気のオーク材やウォールナット材は10,000円〜30,000円以上となることが多いです。これはあくまで材料費のみで、施工費は含まれていません。
Q: 無垢フローリングの価格は、合板フローリングと比較してどれくらい高いですか?
A: 合板(複合)フローリングは平米あたり3,000円〜10,000円程度のものが多く、初期費用としては無垢材の方が高くなる傾向があります。しかし、無垢フローリングは耐久性が高く、メンテナンスで長期間美しい状態を保てるため、ライフサイクルコスト(LCC)で見ると、必ずしも無垢材の方が高くなるとは限りません。特に高級な突板合板と比較すると、価格差は縮まります。
Q: 「UNI(ユニ)」「FJL」「一枚物」といった加工の違いは、価格にどう影響しますか?
A: 加工方法の違いは価格に大きく影響します。一般的に、集成材である「UNI(ユニ)」や「FJL」の方が、広幅で継ぎ目のない「一枚物」に比べて安価になります。同じ樹種であっても、一枚物は希少性が高いため、UNIやFJLの1.5倍〜2倍以上の価格になることがあります。この違いは、使用する原木の大きさと加工の手間によるものです。
Q: 無垢フローリングの施工費(工事費)は、材料費以外にどれくらいかかりますか?
A: 施工費(工事費)は、工務店やリフォーム会社によって変動しますが、一般的に平米あたり5,000円〜10,000円程度が目安とされます。これには既存の床の撤去費用は含まれていません。リフォームで既存床の撤去や下地調整が必要な場合、総費用はさらに高くなります。必ず、材料費と施工費の両方を含めた総額で見積もりを取りましょう。

