引渡し前のフローリングの汚れや凹み(へこみ)について

年に数回、施工監理者さんから『傷が付いているから現場に見に来てくれ』とご依頼を頂きます。
既に施工が終わっている現場で引き渡し直前が多く施工監理者さんは苛立っていることが多い。
現場に行くと大体こう言う…「どうして汚れている(凹んでいる)不良品を納品するんだ!!あんたらのせいでで引き渡しが遅れるじゃないかぁー!早く補修しろ!」もちろん施工前の新品の状態でご連絡いただければ交換します。
施工した後に付着した傷や汚れについては補修や交換は当方では行いません。
とりあえず現場を見てみると以下のような状況も多く見られます。

 

バケツなどの輪染み
無垢フローリング輪染み
フローリング輪染み

 

何かの液体を落として拭いた跡
無垢フローリング汚れ
フローリング汚れ

 

凹み・へこみ
無垢フローリングへこみ
フローリング凹み
1現場につき数百枚、数千枚にもなる無垢フローリングを施工していく訳です。
納品前に付いた傷を現場で施工する際にぴったりと寸分違わず汚れや傷をつなげて施工するなんてことができるとでもいうのでしょうか?
施工前に傷や汚れが有ったら施工せずに監理者に相談しないといけませんね。
あげくの果てに施工した大工さんに直接不具合があったかを尋ねると開梱時には汚れや傷は無かったとのこと…何とか責任逃れをして他人の責任を擦り付けよう頑張る施工監理者もいますが残念ながらこの程度の監理者は山ほどいて私もそこそこの人数をお相手してきました。
こんな時は施工監理者はどんどん逃げるのでお施主さんの前で話を詰めるのが効果的です。
そうこうすると『もう、お前のところから買わない。』とか『これだから通販会社はなぁー』とか泣きべそをかきながら問題とは丸きり違う意味不明な事を言出だす方もいらっしゃいます。
そうでは無くて“自社が汚れを付けた”のと“泣きべその意味不明さ”は全く関係なし。
話をすり替えずにきちんとお引き渡しまでに責任もって補修してください。
あぁ…日当と高速代が飛んでいく…

無垢フローリングの突き上げ防止

ブラックウォールナットフローリングを施工中の現場に来てみました。
にょろにょろとフローリングから生えているものは、スペーサーと言われるものです。
ブラックウォールナットフローリング (2)

ブラックウォールナットフローリング (1)

ブラックウォールナットフローリング (3)

 

 

ちなみに隙間を開けずに突き詰め過ぎて施工すると…
*弊社商品ではございません。

 

無垢フローリングの突き上げ
※コピー厳禁

 

無垢フローリングの突き上げ
※コピー厳禁

※上記2枚の画像はコピーはご遠慮ください。
無垢フローリング全般的に湿気の吸放出性があるので多少の伸び縮みがございます。
フローリング同士を詰めて施工しすぎるとフローリングが湿気を吸って膨張した時に力の逃げ場がなく釘を抜いてボンドも剥がして盛り上がってきます。
この現象を“フローリングの突き上”げと言われています。
こうなるとバリアフリーどころではないですよね。
つまずいたりして危険ですし、気味が悪いです。
これを避けるためにもスペーサーを挟んでの作業が重要となります。
もちろんボンドが固まれば外します。
何処のメーカーさんの無垢フローリングも同様ですが、もともと無垢フローリング施工時には隙間を開けて貼りますし、時期によっては大きく開いたりぴったり閉じたりと言う事を繰り返します。
事前にご理解いただいたうえで無垢フローリングをご採用いただければと思います。


下の画像は故意に無垢フローリングによる突き上げを起こす実験動画を撮影しました。

 

無垢フローリングの施工技術について

無垢フローリングの施工について尋ねられることがしばしばございます。
「無垢フローリングの施工って難しいんですよね?」と言う質問です。
答えとしては、様々な要素がからんでくるので一概には言えませんが住宅建築現場で施工するのか、お遊びで真四角の板に貼り込んでいくのかでもかなり違いが出ます。
真四角の板の上で道具が有ればDIY感覚で簡単に施工できると思います。しかし、住宅建築現場にはドア枠、R箇所、出入り隅があったりなど様々な凹凸があったりします。この凹凸やR部分に形を合わせるのが床貼りの一番難しい箇所になります。どちらかと言うと釘打ちやボンド塗布は簡単な作業と言ってもいいと思います。ここを無視してDIY感覚で施工できるなんて少し安易に考えすぎです。DIYで施工しようとする方は、今一度一歩ひいてご自身で綺麗に施工できるかどうか考え直した方が良いと思います。そのうえでご自身で施工した方が良いのか、職人さんに頼むべきなどか判断してください。

あと、時間ですね。早く工事を終わらせたいのか、時間が掛かってもご自身で施工したいのかですね。また、職人さんでも色んな職人さんがたくさんいらっしゃいます。『頼もうとしている工事店さんの職人さんは大丈夫かぁ・・・』と心配される方もいらっしゃいます。住宅建築における床施工にあたり以下のような職人さんが考えられます。いつも無垢フローリングばかり施工されている職人さんとたまに無垢フローリングを施工する職人さん。合板フロアーしか施工したことが無い職人さん。合板フロアーしか施工したことのない職人さんに依頼することは無いと思います。いつも無垢フローリングばかり施工している職人さんはまず安心ですね。たまに無垢フローリングを施工する職人さんが怪しいと思うのは当然です。

そんな時には、その職人さんが『内装仕上げ施工(木質系床仕上げ工事作業)・1級』を取得されているか否かも一つの目安になります。
この資格は国家検定で1級に関しては、無垢フローリングも実施試験に入ります。そうそう簡単な試験ではないですので、持っている職人さんなら安心です。工事発注前に職人さんが取得しているかどうか確認してみてください。
この資格、DIYで自身のある方は、一度挑戦してみても良いかもしれませんね。

 

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百々桧フローリングMH-04の施工現場

百々桧フローリングMH-04の施工現場に来ました。
サスガ内装仕上げ施工(木質系床仕上げ工事作業)1級の職人さんです。
面倒くさがらずにスペーサーを噛ませながら作業をしていただいています。
百々桧フローリングMH-04 (2)
この百々桧は、明治33年に珍しく関東で植林され、入念に手入れされた桧材です。
新歌舞〇座の舞台にも使用された材です。
断面は、こんな感じです。素晴らしいですよね。
百々桧フローリングMH-04 (1)
今から完成がとても楽しみです!

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無垢フローリング施工例

無垢フローリングのすき間(クリアランス)の必要性について

無垢フローリングの突き上げ

フローリングから何か飛び出ていますね???
無垢フローリングスペーサー (3)
通常、無垢フローリングの施工では、隣り合うフローリングとの間にすき間(クリアランス)を取って施工してくださいと記載があります。
このすき間の役割としては、無垢フローリングが湿気によって膨張した際に床が盛り上がってこないようにするための物です。

無垢フローリングの突き上げ実験・木材の動き

無垢フローリングの施工においては、とっても重要なポイントになります。たまに「無垢フローリングは、すき間が出来ちゃいますよ~(p_-)」なーんてセリフを聞くこともありますが、元々すき間を空けて貼る物ですからね。
無垢フローリングスペーサー (1)
無垢フローリングをご自身で施工をしたことのないお施主様にとっては、「そんな均等にすき間を空けて工事ができるのかなぁ?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。

でも、すき間を空けること自体はそんなに難しい作業でもないんですよ。フローリングを貼り合わせる際にスペーサーを挟み込んで寄せて、ボンドと釘で固定していきます。ボンドが乾いてからスペーサーを抜いてしまえばほぼほぼ均一にクリアランスの取れたフローリング貼りの出来上がりです。フローリングからたくさん飛び出している白いものは、スペーサーと言う事になります。「すき間(クリアランス)を取らなかったらどうなるの?」とお施主様から問い合わせを頂くこともたまにございます。何となく状況は判断できるのですが、特に梅雨時から夏場にかけて湿気が多い時期に床が盛り上がる可能性があると言う事です。
無垢フローリングスペーサー (2)
「じゃあ、すき間(クリアランス)を取らずに施工した場合はどうしたらいいの?」
ここまで聞かれると、お施主さんではなく施工した方がスペーサーを使わずに施工したんだな。と想像できます。お施主さんは、施工要領書を工事店さんに渡しているのですが、読んでいただいていないのでしたらスペーサーは使わないかもしれませんね。
「この方法で何年もやってきているから大丈夫!」と言われるのなら大丈夫かもしれません。でも「この大丈夫!」が時に、「品物が悪い」にミラクル変化します。お施主様も、お時間がある限り施工現場に出向いていただき無垢フローリングに関わらずどの商品も施工要領書通りに施工されているか確認してください。

お施主様でも、パッと目で見て確認できる箇所は相当あります。断熱材の施工方法や施工場所、金物の配置や数量、木材の欠損などなどたぶん、かなりの確率で現場の方々には煙たがられると思いますがそこは大黒柱となるお施主様なので嫌われないようにうまくやってください。施工される職人さんにはご面倒をお掛けいたしますが、施工要領書は必ずご一読いただきます様にお願いいたします。

実際に使用するスペーサーはあどの様な物が良いのでしょう。以下で解説しております。
無垢フローリング施工時に隙間(クリアランス)を設けるためのスペーサー