無垢フローリングのウレタン塗装が剥がれる原因とは?補修方法とオイル塗装への切り替えについて

投稿日:2009年09月22日
ウレタン塗装は表面にプラスチックの塗膜を作ることで汚れや水に強くなるのがメリットですが、長年使用していると経年劣化により「剥がれ」が生じることがあります。一度剥がれてしまうと、見栄えが悪くなるだけでなく、木材そのものが汚れやすくなってしまいます。この記事では、無垢フローリング専門店としての視点から、ウレタン塗装が剥がれる原因と、剥がれてしまった際の適切な補修方法、そして「オイル塗装」へ切り替えるという選択肢について解説します。

なぜ剥がれる?無垢フローリングのウレタン塗装が劣化する原因

無垢フローリングのウレタン塗装が剥がれる主な原因は、日々の生活による「摩耗」と「経年劣化」です。

経年劣化と摩耗

ウレタン塗装は木材の表面を樹脂の膜で覆っています。非常に硬い塗膜ですが、毎日歩いたり、椅子を引きずったりする摩擦によって少しずつ薄くなっていきます。特に、よく歩く場所(動線)やダイニングテーブルの下などは、局所的に塗膜が削れ、最終的に剥がれにつながります。

湿気や傷からの水分侵入

生活の中でついた微細な傷から水分が入り込むと、木材と塗膜の間に隙間ができ、塗装が浮き上がってしまうことがあります。これが広がると、パリパリと塗装が剥がれる原因となります。

【実例】施工から5年、店舗で使用された無垢フローリングの剥がれ

こちらは、実際に本物の無垢フローリング(タモ材・ヘリンボーン貼り)を施工して5年が経過した店舗様の床の様子です。

タモ(アッシュ)ウレタン塗装の剥がれ事例
施工から5年経過した店舗の床。ウレタン塗装に着色仕上げが施されています。

店舗という土足環境であるため、住宅に比べて傷みは激しくなります。床を見るとこのお店が相当繁盛していることが分かりますが、着色されたウレタン塗装が剥がれ、地肌の木の色が見えてしまっています。

着色ウレタン塗装の場合、傷がついたり剥がれたりした際に、塗装の色と木材本来の色の差がはっきりと出てしまうため、劣化が目立ちやすいという特徴があります。

ウレタン塗装が剥がれてしまった場合の対処法・補修方法

では、塗装が剥がれてしまった場合、どのように対処すればよいのでしょうか。

DIYでの部分補修はおすすめできない理由

「剥がれた部分だけニスを塗れば直るのでは?」と思われるかもしれませんが、ウレタン塗装の部分補修は非常に困難です。新しく塗った部分と古い部分のツヤ感や厚みが合わず、かえって補修跡が目立ってしまうことが多いためです。

プロによる「サンディング(削り直し)」での再生

最も確実できれいな方法は、フローリングの表面を専用の機械で薄く削り取る「サンディング(削り直し)」です。古くなった塗膜と汚れを一度すべて削り落とし、新しい木肌を出してから再塗装を行います。

これにより、新品同様の美しさを取り戻すことが可能です。

「再塗装」か「オイル仕上げ」か?ライフスタイルに合わせた選択

サンディングを行って塗膜をリセットする際、再び「ウレタン塗装」をするか、浸透系の「オイル塗装」に切り替えるかを選ぶことができます。

傷ついた無垢フローリング

用途によって有利な点と不利な点を理解する

ウレタン塗装が剥げる度に業者に依頼して再塗装をするべきなのか? それとも、自分でお手入れができるオイル塗装にして、毎日磨き込むことで経年変化を楽しむのか?

それぞれの特徴を理解して、ご自身の生活スタイルに合った仕上げを選ぶことが重要です。

  • ウレタン塗装: 日頃のメンテナンス(ワックスがけ等)はほぼ不要で楽ですが、傷がついたり剥がれたりした際の補修は大掛かりになります。
  • オイル塗装: 定期的なオイルの塗布が必要ですが、傷がついたとしても、その部分だけサンドペーパーで削ってオイルを塗ればご自身で簡単に補修ができます。

床材はどんな材料でも、生活していれば100%傷がつきます。「傷がつかない床」を探すのではなく、「傷がついたときにどうなるか?」「どう直せるか?」を床選びやメンテナンスのポイントにすることをおすすめします。

まとめ:ライフスタイルに合わせて塗装を選び直す機会に

ウレタン塗装の剥がれは、床のリフレッシュ時期のサインでもあります。そのまま放置せず、専門業者によるメンテナンスを検討してみてください。

当店では無垢フローリングのメンテナンス方法や、塗装の違いについても詳しくご案内しています。以下のページもぜひご参照ください。

無垢フローリング お手入れ・メンテナンス関連情報

無垢フローリングの塗装に関するよくある質問

無垢フローリングのウレタン塗装が剥がれる主な原因は何ですか?

主な原因は、歩行や椅子の使用などによる日々の「摩耗」と「経年劣化」です。また、小さな傷から水分が入り込み、塗膜と木の間に隙間ができることで塗装が浮き上がり、剥がれにつながる場合もあります。

剥がれたウレタン塗装をDIYで補修することはできますか?

DIYでの部分補修はおすすめできません。新しく塗った部分と古い部分のツヤや厚みを合わせるのが非常に難しく、かえって補修跡が目立ってしまうことが多いためです。プロによるサンディング(削り直し)と再塗装をおすすめします。

ウレタン塗装とオイル塗装、メンテナンスしやすいのはどちらですか?

「傷の直しやすさ」で言えばオイル塗装です。オイル塗装は傷がついてもサンドペーパーで削ってオイルを塗れば自分で補修できます。一方、ウレタン塗装は日々の拭き掃除などは楽ですが、傷や剥がれが生じた際の大掛かりな補修が必要になります。ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。東京木材問屋協同組合武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

無垢フローリングの無塗装とウレタン塗装の違いを比較

投稿日:2008年12月28日

無塗装品とウレタン塗装品の違いについて
無垢フローリングの仕上げには大きく分けて3つあります。
無塗装・ウレタン塗装・オイル塗装です。
はじめに動画で無塗装品とウレタン塗装品の吸湿作用の違いについて見てみます。
冷蔵庫に同じ袋に入れて保管していた伊予杉フローリングです。
左は無塗装品で右がウレタン塗装品です。
これに手を当ててしばらく待ってみます。
さて、どうなる事でしょう…

無塗装の表面はサラッとしています。
ウレタン塗装品はすでに結露が起こっています。
これが床全面に敷き詰められるとお部屋全体の調湿効果は全く違ってきます。
それぞれに特徴がありそれぞれに一長一短があります。
以下、あくまでも私の主観となりますが…

見た目
無塗装    … サンダー仕上げが多い現在では曇った感じに見える(超仕上げ除く)
オイル塗装   … 杢目を際立たせ艶がでる。
ウレタン塗装 … ピカッと輝きが有り杢目も艶もとても出る。

触った感じ
無塗装    … さらさらとしている(超仕上げ除く)
オイル塗装   … さらさらツルツルしている
ウレタン塗装 … ツルッツル(乾燥時)


無塗装    … 凹む・傷付く
オイル塗装   … 凹む・傷付くが無塗装よりは幾分かまし
ウレタン塗装 … 凹む・傷付くが無塗装やOIL塗装よりまし

補修
無塗装    … ペーパーサンダーやアイロンで直る
オイル塗装   … ペーパーサンダーやアイロンで直る
ウレタン塗装 … 業者に依頼

対応年数
無塗装    … 手入れすれば何十年
オイル塗装   … 手入れすれば何十年
ウレタン塗装 … 20年持つかな?

少々、ダサくても長く使える物を選ぶか、
今までの様にスクラップアンドビルドを予定して素晴らしい見た目を選ぶか。
どちらが正解なのかはお施主様が決めることです。
ただ、一方だけを過大評価する事は避けなければいけません。
全ての商品の一長一短を正しくお施主様に伝える事が大切です。
この部分は建築業者や商社では無く、木材業者がお施主様に説明すべき所です。
建築業者は家を建てるのがプロです。
木材の事については建築業者よりも木材業者のほうが絶対に詳しくなくてはいけないんです。
でないと建築は施工が短期で楽チンな方向へ必ず向かってしまうんです。
こんな事では良質な住宅なんて出来る筈がないんです。
良い住宅、長持ちする住宅は時間も手間も必ず掛かるんです。
もっともっと木材業者がお施主様に近づいてもいい時期に戻ってきたような気がします。
以前のように、お施主様が材木屋で木材を自分の目で見て決める時代。
それぞれのお施主様が自分の目に自信を持っていた時代。
そのお施主様の目に見合うような木材を自分の目で確かめて買い付ける木材業者。
この部分の欠落は相当大きいと思います。
そりゃ目を養うには多少のリスクも伴います。
海外まで木材を見に行ったがロクな物が無かった。
わざわざ原木を確認したが商品にならなかった。
○○産と言われたがじつは×××産だった。
合法木材を買ったつもりがただの「つもり」だった。
などなどしっかりとした裏付けを持って行動しないとお金がいくらあっても足りません。
あっちこっちでババを掴まされ、少しづつ経験を重ねて行くしかないと思います。
私は少しづつ、少しづつ前進して行きたいと思います。

 

無垢フローリング材のお手入れ・メンテナンスについてのまとめ

>無塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>オイル塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>UVウレタン・ウレタン塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>ガラス系塗料塗装(SSG・木塗MOKUTOなど)の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
ナラ無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
杉無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
桧無垢フローリング お手入れ面メンテナンス

 

 

 

無垢フローリング「無塗装とウレタン塗装」の比較FAQ

Q1. 無塗装品とウレタン塗装品では、お部屋の湿気に違いが出ますか?

はい、大きく違います。無塗装品は木が呼吸しているため高い調湿効果がありますが、ウレタン塗装は表面を膜で覆うため、湿気を吸わなくなります。動画でも公開している通り、ウレタン塗装は急激な温度変化で表面に結露が起こることもあります。

Q2. 見た目や肌触りの違いを教えてください。

無塗装はさらさらとした木の質感そのものですが、少し曇った印象になります。一方、ウレタン塗装はピカッと輝きがあり、杢目がはっきり際立つのが特徴です。乾燥時の触り心地は、ウレタンの方がツルツルとしています。

Q3. 傷がついた時の補修はどちらが楽ですか?

補修のしやすさは無塗装品(またはオイル塗装)に軍配が上がります。凹みや傷はアイロンやペーパーサンダーでご自身でも直せますが、ウレタン塗装に深い傷がついた場合は表面の膜が割れるため、専門業者への依頼が必要になります。

Q4. どちらが長持ちしますか?

無塗装品は定期的にお手入れをすれば何十年と使い続けることができます。ウレタン塗装は表面の膜の寿命があり、耐用年数は20年程度と言われています。長く愛着を持って使いたい方には、手入れができる仕上げをおすすめしています。

Q5. 結局、どちらを選ぶのが正解でしょうか?

正解はお施主様の価値観によりますが、私たちは木材のプロとして「長く使える本物」を大切にしたいと考えています。手間がかかっても良質な住宅を目指すなら無塗装、初期の見た目と楽さを優先するならウレタン塗装ですが、ぜひ木の一長一短を理解した上で選んでいただきたいです。

 

 

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。東京木材問屋協同組合武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

カラーオーダー対応します(^^)v

投稿日:2006年02月23日

最近、設計士さんは元よりお施主様からの要望が増えてきた
無垢フローリングカラーオーダーに対応いたします。

リボスカルデットをご用意させていただいておりますので
ある程度のカラーはその場でご確認いただけます。

リボスカルデットは
安心安全・健康共存・自然派環境保全を特徴とした塗料です。
どうぞお気軽にお問い合わせ下さい。

 

無垢フローリングの塗装について

 

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。東京木材問屋協同組合武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/