殺虫剤を使用していない原料の無垢フローリングはありますか?

同じようなご質問が重なることが有ります。

今回の問い合わせは

Q:殺虫剤などの薬剤を使用していない原木を使用した無垢フローリングの用意がございますか?

無垢フローリングと言えば、自然素材の代表格で快適な住環境を整えるのになくてはならない存在となっています。

合板フロアーの様に接着剤を多用せずに住宅の床材として使用できるのは健康面を気遣う方にも安心感を与えます。
安心・安全で健康的な住宅は、誰もが求める住環境です。

住宅建材やボンドに反応する持病をお持ちの方は住宅計画の資材選びにおいてかなり慎重にならざるを得ません。

そして本題の殺虫剤などの薬剤を使用していない原木を
使用した無垢フローリングの取扱いがあるのか?
とご質問をいただくと・・・

弊社では、 残念ながら  “ No ”   です。
完全に薬剤が掛かっていないと言える木材はありません。

えっ!そうなの? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
そこまでの履歴は当社でも分かりかねます。
例えば、杉や桧とか楢や樺とか何でもいいんですけど森があって
その近くに虫が好む樹木林が有ったとします。
人間は、その樹木林を守ろうと殺虫剤が噴霧します。
こんな感じです。

地上からの薬剤噴霧

 

ヘリコプターからの薬剤空中散布

両方の画像とも、様々な樹木が映り込んでいます。
この様な薬剤散布方法が取られているので、
うちの木材は絶対に殺虫剤が掛かっていない。と言い切れません。

海外の木材でも同じようなことが言えます。
参考:気候変動 瀬戸際の地球 消える北米の森 ナショナルジオグラフィック

しかし、薬剤は噴霧や散布程度では木の中に入り込むことはないと考えます。
樹皮近辺(丸太の外廻り)に留まるとされています。
無垢フローリングに加工する際は、樹皮の近くは使用しません。
よって無垢フローリングとなった際に残留している殺虫剤や防カビ剤はほぼ無いと考えます。

薬剤と聞くと何となく嫌なのは当然だと思います。
使用しているかしていないかよりも薬剤が残留しているか?
はたまたご自身に合っているかどうか主治医と一緒に検討してみてはいかがでしょうか?

それでも気になるのであれば無垢フローリングは諦めた方が無難ですね。
だってほとんどの木は、山主や施主よりも長生きしてるはずです。
個々の木の生き字引は、ほぼ存在しませんから誰も分かりません。

第14回 銘木ふれあい大作戦 東京都銘木青年会<感謝祭>が開催されます。

 

毎年大盛況ですね!
今年も開催されます。

展示即売会場が一般開放されます!

「銘木(めいぼく)」とは、主に部屋の内装に使用される色や杢目、
形などの美しい木材のことです。

今年で第14回目を迎える当イベントは、
通常は専門の業者しか入れない展示即売会場を一般の方にも開放し、
二つと同じ物がない美しい杢目の銘木を多数ご覧いただき、
実際に触れて「銘木」・木材のぬくもりを感じることができる体験会です。
会場には専門家が常時待機しており、銘木に関する説明を受けたり、
相談したりできます。
また、銘木(端材)の無料配布、銘木小物が当たる大抽選会などの
催しも開かれます。

この機会にぜひおでかけください!

なお、銘木(端材)の無料配布はなくなり次第終了させていただきます。

東京銘木協同組合のHP

楢(ナラ)材と鉄くぎの相性が悪い? どのような釘で固定すればいいのでしょうか?

 

たまたまナラフローリングの施工に際して同じ質問が重なりました。

『ナラは、鉄くぎと相性が悪いと聞きましたが、
ナラフローリングどのような釘で固定すればいいのでしょうか?』

相性が悪いと言ってもどんなところで相性が悪いのか?
よくよく伺ってみると木材における鉄汚染の事を気にされている様でした。

某サイトでは以下の様に説明されています。
「ヨーロピアンオークの欠点として、乾燥に時間がかかる事や、乾燥の際に割れなどの狂いが生じる事も多く、さらに、鉄を腐蝕させる性質を持っているため、鉄の釘やネジを使う事が出来ません。湿気が多いところに使うと、鉄製の釘と共に、その周辺が変色してしまう恐れがあります。」

 

とはいえ、樽に使用されている楢材(ナラ)などは
かなりのテンションが掛かった状態で70年以上も使われてきたわけだし
強度的には問題は無いのではないかと思います。

以下はウイスキー樽に使われていたナラ材をフローリングに再加工した商品画像です。
確かに釘があったと思われる個所は黒く変色していますね。

 

 

 

気になるのなら採用を控えればよろしいかと思います。
ただ、世界中でフローリング材に一番多く使われている樹種はオーク材であることも間違いではございません。