無垢フローリングの収縮率

無垢フローリングの動きについてご質問頂く事がよくあります。
「〇〇〇材は寸法安定性が高いんですよね」
「動きの少ない無垢フローリングを希望します。」などなど…
一番に収縮などの動きが気になる方には合板フロアをお勧めします。
それ以上に無垢フローリングに魅力があるから検討しているはずなのに
建築会社や工務店さんが無垢材は反ったり割れたりするから
止めた方がいい。なんて言われることもあるようです。
現代では、その方が無難な傾向にもありますしね。

基本的に木材の収縮率は、
硬ければ硬いほど、高比重であればあるほど大きいと言えます。

身近に感じるところだと比重が低い桐ですね。
桐ダンスは、引出を押し込むと、
空気が押し込まれて他の引出が飛び出します。
同じことをナラやタモの収納で試してみても同じことは起きません。
これは桐の寸法安定性が高いがゆえにおこる現象です。

たまに高比重材の方が収縮率は低い。と真逆の事を言われる方も
いらっしゃいますが、きっとその方の経験上はそうだったのでしょう。
どんな樹種で比較されたのか分かりませんので否定はしません。

フローリングの収縮率が気になる方は
ぜひ、以下の式に当てはめて計算してみてください。
収縮率については、木材性質一覧表にもございます。

Q:フローリング用国産広葉樹材の収縮率を知りたいのですが。
例えば,含水率が 9%から 4%になったとき,
どのくらい収縮するのでしょうか。

A:含水率の変化による木材の収縮,膨張は細胞壁内の
水分子(結合水)が出入りすることによって起こります。
細胞内腔や細胞間げきに存在する水(自由水)は
寸法の変化には関係しません。
つまり,生材からの乾燥を考えた場合,
一般的には木材は含水率が繊維飽和点(約 30%)より低くなると,
収縮が始まります(図 1)。

木材はその構造上,方向によって収縮の割合が異なります(図 2)。

木材の繊維方向,半径方向,接線方向の収縮率の比をとると,
一般的に 0.5 ~ 1:5:10 といわれています。
収縮率は,基準となる木材の含水率や寸法によって
次の3 種類に分けられています。
(1)気乾収縮率
生材から気乾状態(含水率 15%)になったときの収縮量の割合です。
基準は生材時の幅(長さ)です。
(2)全収縮率
生材から全乾状態にしたときの収縮量の割合です。
基準は同様に生材時です。
(3)平均収縮率
含水率 15%時の幅(長さ)を基準に,
含水率が1%変化したときの収縮量の割合です。
これらは以下の式によりそれぞれ計算します。

なお,含水率がちょうど 15%のときの幅(長さ)を
測定するのは困難なので,
次式によって 15%のときの長さを求めます。

収縮率は樹種によって異なり,
一般的には比重の大きな材ほど大きく,
比重が小さいと木材の方向による収縮率の違い(収縮の異方性)が
大きくなります。
また,同じ樹種でも比重によって差が見られます。
国産広葉樹材の方向別の
気乾収縮率,全収縮率,平均収縮率を表 1 に示します。

仮に含水率 9%のときのミズナラ板目板の幅を90mm とします。
含水率を 9%から 4%に調整したということは
含水率の変化量は 5%ということになります。
板目板なので,表 1 から
ミズナラの接線方向の平均収縮率 0.30%を得ます。
よって推定される収縮量は

となります。
乾燥による目減り分は,収縮率と,
予定する仕上げ寸法から推測できますが,
製材の際には,さらに狂いや仕上げの削りしろなどを考慮して
寸法を決める必要があります。

林産試だより 2006年3月号より

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