TVで「日本の風景が変わる…食と農と森の悲鳴」という番組を見ました。
食料自給率を上げよう、森にたくさん有る国産材を使おう!という内容です。
この方向性はとても良い事だし、本来するべき当然の事だと思います。
私は木材を扱っていますので木材の放送部分は少し真剣に見ていましたが、
少し疑問に思う事がありました。
日本人の生活習慣が欧米化するにつれて、住宅の欧米化も進む。
また、木材の輸入が自由化した事で輸入木材が増える。
その結果、国産材の利用が落ち込む。というように取れました。
別に欧米化が進んでも国産材は使えます。
生活習慣の欧米化と言うよりも面倒くさがる人が増えただけではないでしょうかね。
元々木が使われていた部分が石油系の物に変わっている事が多いと思いませんか?
パッとあたりを見渡すと…
壁天井→ 漆喰や板貼りがビニールクロスに
建具 → ベニア板にシート貼りへ
窓枠 → よくわからない木目調のシートへ
床材 → 合板のペタペタした薄っぺらい物へ
風呂 → 風呂ふた、風呂桶、浴槽がプラスティックに
箱 → 物流に使う通い箱から和菓子を入れる箱
他にも郵便箱やおかもちや脚立など色々と木を使わなくなった物があります。
石油由来の物にすると、何故か雰囲気や味わいの無い物になってしいます。
なんとか雰囲気のあるものにしようと木目調の物を作る。
自然が何十年何百年と時間を掛けて作り上げた物なのでそんなに簡単ではない。
私も含めてそれで良かったと思ったからこんな偽物に溢れた時代になったのでしょう。
その時だけよければ良いというか、見る目が無いというか、品がないというか…
“手入れが面倒だけど木が良い”という方はいつの時代にも少なからずおられます。
メンテナンスフリーで長年使えると言われても、その長年がたった20年だったり。
35年、50年ローンを組んで20年後に床を貼り換えなんて嫌ですよね。
知人の材木屋さんの床は70年以上使われています。
ってことは70年以上手入れを怠っていないと言う事です。
国産材が使われなくなった理由は、単に輸入木材が増えたと言う理由だけでなく、
日本人の品格の欠如もこのような時代を招いた一つの原因なのかもしれません。
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全く同感です。
国産材の敵は、輸入材ではなく石油製品です。
今の家を
「ケミカルボックス」
「タッパーウェアハウス」
と言った人がいますが、この表現が
当たっている家も少なくないですね。
使う人が歴史を感じられる材料こそ、
価値があると思います。
本物大好き様
コメントありがとうございます。
「ケミカルボックス」「タッパーウェアハウス」とは上手く表現したものですね。
最近では、使って馴染む物が見直されてきた様な気もします。
物選びはじっくりと考えたいですね。