何やら真剣な表情で図面とにらめっこをしているT監督さん。
外壁材に使用する木材を思案中です。
最近では、外壁に木材を貼る住宅が多く見られます。
デザイン的にも暖かくていい感じに仕上がりますね。
しかし、材料の選定を間違えると大変な目にあいます(>_<)
ただ単にデッキ材に良く使われる樹種で硬くて丈夫だから良いと言う訳ではないんです。
樹種によっては物凄くひん曲がったり、アクが出たりする物も中にはあります。
とある現場での画像です。(私が納品したのではございません。)
左上:基礎部にアクが垂れています。
右上:外壁にアクが垂れています。
左下:水切りにアクが付着しています。
右下:ひん曲がって下地が見えています。
設計段階でご相談を受けて、この樹種ではアクが出るという事でお断りしました。
しかし、別の業者さんがアクは出ないし、非常に安定している樹種です。
との事で採用に至ったようです。
業者さんもこの樹種でアクが出ない筈が無いと分っているだろうにとても残念です。
確かこのアクの正体はタンニンだったと思います。
ウッドデッキなどに使用する場合は地面が土の場合が多いのであまり目立ちませんが、
外壁に使用するとしずくが流れ落ちて外壁や基礎にまでタンニンが染み込む事があります。
このタンニン、コンクリートなどに付着するととてもとても取り除くことが困難です。
さて、今回T監督さんに選んだのはサーモウッドレッドパインです。
サーモウッドレッドパインは、通常の木材乾燥より100℃以上高い
180℃~230℃で乾燥させます。
木材に化学的な変化を起こさせ、耐久性・耐腐性を向上させます。(材の芯まで同じ効果)
高熱乾燥中に「熱」と「水」は使用しますが、薬剤は一切使用していません。
また、材の吸水性が低くなり水酸基が減少することから、耐久性が向上し、
表面割れなどの劣化が少なく、 屋外での使用に非常に適しています。
外壁の完成も楽しみです(^^)/
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