焼き杉板(片面焼き・両面四方焼き)の価格変更を改定いたします

焼き杉板東京ショールーム

たくさんの焼き杉板を東京都・新木場のショールームで展示しております。

2021年6月から焼き杉板の価格を改定いたします。

焼き杉板東京ショールーム
焼き杉板東京ショールーム

関西以西ではよく見かけることのある焼き杉板ですが、
三重県より北ではほとんど街中で見ることはありません。

焼杉は、古の知恵が詰まった外壁や軒下の木材として
関西以西では住宅や蔵の外壁によく使用され雨風に耐えてきました。

焼杉の表面をバーナーで炭化させることにより
杉材に付く腐朽菌の増殖を抑えることができます。
炭化した表面層は腐りにくくなります。
同じ厚さの杉を外壁板張りで使用した際に、
炭化させた杉と炭化させていない杉では
どちらが長持ちするかは容易に想像ができます。

最近では、日本国内のみならず、ヨーロッパでも
杉材が炭化した際に現れる素晴らしい
テクスチャーデザインから焼き杉板が注目されてきています。

炭化した表情をそのまま素焼で使用したり、
炭を落として浮造りにしたり様々な色のオイルステイン塗料を
使用して好みの色に染色してみたりするのも楽しみです。

焼杉を外壁に使用する際には、皆折れ釘(カイオレクギ)を
使用する場面が多く見られました。
皆折れ釘は和釘の一種で職人さんが1本づつ鍛造します。
風雨にされされますので錆は出ますが、
非常に強度が高く、錆びて釘自体が太ることで
引き抜き強度を高めているともいわれています。
皆折れ釘が腐って使えなくなることも少ないことから
同じ現場で使用していた皆折れ釘を再度同じ現場で使用する
事も少なからずあります。

昨今では、外壁に焼杉板を固定する際には
ビスが使われることが多くなってきたような気がします。

焼杉板は、関西以北では知名度が低く、
まだまだ可能性が高い材木という事が言えそうです。

焼き杉板の製造工程は以下ページでご紹介しております。
焼き杉板の製造工程

東京都江東区新木場の無垢フローリング専門店木魂-kodama-の
無垢フローリングショールームでは、たくさんの焼杉板を展示しております。

外壁材に焼き杉板をご検討中の方は、ぜひご予約の上でご来場ください。

 

焼き杉板 品番:YS1
杉板表面を焼いて炭化し、軽くブラシッグし少し炭が残る程度の仕上げ

 

焼き杉板 品番:YS2
杉板表面を炭化し、ブラッシングで炭を落とし手に付かない程度の仕上げ
焼き杉板YS2

 

焼き杉板 品番:YS3
炭化した焼杉板表面を軽くブラシッグしブラウン色の塗装仕上げ
焼き杉板YS3 焼き杉板YS3 焼き杉板YS3

 

焼き杉板 品番:YS4
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落とし明るい色の塗装仕上げ
焼き杉板YS4 焼き杉板YS4 焼き杉板YS4

 

焼き杉板 品番:YS5
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落としダーク色の塗装仕上げ
焼き杉板YS5 焼き杉板YS5 焼き杉板YS5

 

焼き杉板 品番:YS6
焼杉の素焼、焼きっぱなし。表面にしっかり炭が残っています
焼き杉板YS6 焼き杉板YS6 焼き杉板YS6

 

焼き杉板 品番:YS7
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし紅色の塗装仕上げ
焼き杉板YS7 焼き杉板YS7 焼き杉板YS7

 

焼き杉板 品番:YS8
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし黒色の塗装仕上げ
焼き杉板YS8 焼き杉板YS8 焼き杉板YS8

 

焼き杉板 品番:YS10
炭化した焼杉板表面の炭を落として黒い水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS10 焼き杉板YS10 焼き杉板YS10

 

焼き杉板 品番:YS11
焼杉板表面が素焼の状態で水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS11 焼き杉板YS11 焼き杉板YS11

 

焼き杉板 品番:YSグレー
※焼杉の特注色についてはご相談ください。
焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー

 

 

焼き杉板価格表・片面焼きは以下よりダウンロードしてください。
2021年6月焼き杉価格表PDF(片面焼き)

 

 

 

焼き杉板価格表・両面焼きは以下よりダウンロードしてください。
2021年6月焼き杉価格表PDF(両面焼き)

 

焼き杉板のお問い合わせは以下いずれかよりお願いいたします。
お問い合わせフォーム
・メール:kodama@muku-flooring.jp
・電話:03-3522-4169

 

 

2020年11月1日より焼き杉板の価格を改定いたします。

焼き杉板東京ショールーム

2020年11月1日より焼き杉板の価格を改定いたします。

 

※最新の焼杉板価格は、カテゴリー焼き杉板よりご確認ください。

 

東京都・新木場のショールームでは、
11種類の焼き杉板を展示しております。
それぞれ、焼き具合や研磨の程度が異なったり
塗装も多々ございます。
焼杉板をご検討の方はぜひ、ご予約の上ご来場ください。

 

焼き杉板東京ショールーム
焼き杉板東京ショールーム

関西以西ではよく見かけることのある焼き杉板ですが、
三重県より北ではほとんど街中で見ることはありません。

焼杉は、古の知恵が詰まった外壁や軒下の木材として
関西以西では住宅や蔵の外壁によく使用され雨風に耐えてきました。

焼杉の表面をバーナーで炭化させることにより
杉材に付く腐朽菌の増殖を抑えることができます。
炭化した表面層は腐りにくくなります。
同じ厚さの杉を外壁板張りで使用した際に、
炭化させた杉と炭化させていない杉では
どちらが長持ちするかは容易に想像ができます。

最近では、日本国内のみならず、ヨーロッパでも
杉材が炭化した際に現れる素晴らしい
テクスチャーデザインから焼き杉板が注目されてきています。

炭化した表情をそのまま素焼で使用したり、
炭を落として浮造りにしたり様々な色のオイルステイン塗料を
使用して好みの色に染色してみたりするのも楽しみです。

焼杉を外壁に使用する際には、皆折れ釘(カイオレクギ)を
使用する場面が多く見られました。
皆折れ釘は和釘の一種で職人さんが1本づつ鍛造します。
風雨にされされますので錆は出ますが、
非常に強度が高く、錆びて釘自体が太ることで
引き抜き強度を高めているともいわれています。
皆折れ釘が腐って使えなくなることも少ないことから
同じ現場で使用していた皆折れ釘を再度同じ現場で使用する
事も少なからずあります。

昨今では、外壁に焼杉板を固定する際には
ビスが使われることが多くなってきたような気がします。

焼杉板は、関西以北では知名度が低く、
まだまだ可能性が高い材木という事が言えそうです。

東京都江東区新木場の無垢フローリング専門店木魂-kodama-の
無垢フローリングショールームでは、たくさんの焼杉板を展示しております。

外壁材に焼き杉板をご検討中の方は、ぜひご予約の上でご来場ください。

 

焼き杉板 品番:YS1
杉板表面を焼いて炭化し、軽くブラシッグし少し炭が残る程度の仕上げ

 

焼き杉板 品番:YS2
杉板表面を炭化し、ブラッシングで炭を落とし手に付かない程度の仕上げ
焼き杉板YS2

 

焼き杉板 品番:YS3
炭化した焼杉板表面を軽くブラシッグしブラウン色の塗装仕上げ
焼き杉板YS3 焼き杉板YS3 焼き杉板YS3

 

焼き杉板 品番:YS4
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落とし明るい色の塗装仕上げ
焼き杉板YS4 焼き杉板YS4 焼き杉板YS4

 

焼き杉板 品番:YS5
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落としダーク色の塗装仕上げ
焼き杉板YS5 焼き杉板YS5 焼き杉板YS5

 

焼き杉板 品番:YS6
焼杉の素焼、焼きっぱなし。表面にしっかり炭が残っています
焼き杉板YS6 焼き杉板YS6 焼き杉板YS6

 

焼き杉板 品番:YS7
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし紅色の塗装仕上げ
焼き杉板YS7 焼き杉板YS7 焼き杉板YS7

 

焼き杉板 品番:YS8
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし黒色の塗装仕上げ
焼き杉板YS8 焼き杉板YS8 焼き杉板YS8

 

焼き杉板 品番:YS10
炭化した焼杉板表面の炭を落として黒い水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS10 焼き杉板YS10 焼き杉板YS10

 

焼き杉板 品番:YS11
焼杉板表面が素焼の状態で水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS11 焼き杉板YS11 焼き杉板YS11

 

焼き杉板 品番:YSグレー
※焼杉の特注色についてはご相談ください。
焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー

 

 

 

 

焼き杉板のお問い合わせは以下いずれかよりお願いいたします。
お問い合わせフォーム
・メール:kodama@muku-flooring.jp
・電話:03-3522-4169

 

 

焼き杉板を東京都・新木場のショールームで展示販売しております。

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関西以西ではよく見かけることのある焼き杉板ですが、
三重県より北ではほとんど街中で見ることはありません。

焼杉は、古の知恵が詰まった外壁や軒下の木材として
関西以西では住宅や蔵の外壁によく使用され雨風に耐えてきました。

焼杉の表面をバーナーで炭化させることにより
杉材に付く腐朽菌の増殖を抑えることができます。
炭化した表面層は腐りにくくなります。
同じ厚さの杉を外壁板張りで使用した際に、
炭化させた杉と炭化させていない杉では
どちらが長持ちするかは容易に想像ができます。

最近では、日本国内のみならず、ヨーロッパでも
杉材が炭化した際に現れる素晴らしい
テクスチャーデザインから焼き杉板が注目されてきています。

炭化した表情をそのまま素焼で使用したり、
炭を落として浮造りにしたり様々な色のオイルステイン塗料を
使用して好みの色に染色してみたりするのも楽しみです。

焼杉を外壁に使用する際には、皆折れ釘(カイオレクギ)を
使用する場面が多く見られました。
皆折れ釘は和釘の一種で職人さんが1本づつ鍛造します。
風雨にされされますので錆は出ますが、
非常に強度が高く、錆びて釘自体が太ることで
引き抜き強度を高めているともいわれています。
皆折れ釘が腐って使えなくなることも少ないことから
同じ現場で使用していた皆折れ釘を再度同じ現場で使用する
事も少なからずあります。

昨今では、外壁に焼杉板を固定する際には
ビスが使われることが多くなってきたような気がします。

焼杉板は、関西以北では知名度が低く、
まだまだ可能性が高い材木という事が言えそうです。

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無垢フローリングショールームでは、たくさんの焼杉板を展示しております。

外壁材に焼き杉板をご検討中の方は、ぜひご予約の上でご来場ください。

 

焼き杉板 品番:YS1
杉板表面を焼いて炭化し、軽くブラシッグし少し炭が残る程度の仕上げ

 

焼き杉板 品番:YS2
杉板表面を炭化し、ブラッシングで炭を落とし手に付かない程度の仕上げ
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焼き杉板 品番:YS3
炭化した焼杉板表面を軽くブラシッグしブラウン色の塗装仕上げ
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焼き杉板 品番:YS4
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落とし明るい色の塗装仕上げ
焼き杉板YS4 焼き杉板YS4 焼き杉板YS4

 

焼き杉板 品番:YS5
炭化した焼杉板表面をブラッシングで炭を落としダーク色の塗装仕上げ
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焼き杉板 品番:YS6
焼杉の素焼、焼きっぱなし。表面にしっかり炭が残っています
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焼き杉板 品番:YS7
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし紅色の塗装仕上げ
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焼き杉板 品番:YS8
炭化した焼杉板表面を軽いブラッシングで炭を落とし黒色の塗装仕上げ
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焼き杉板 品番:YS10
炭化した焼杉板表面の炭を落として黒い水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS10 焼き杉板YS10 焼き杉板YS10

 

焼き杉板 品番:YS11
焼杉板表面が素焼の状態で水性塗料を塗布したもの
焼き杉板YS11 焼き杉板YS11 焼き杉板YS11

 

焼き杉板 品番:YSグレー
※焼杉の特注色についてはご相談ください。
焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー 焼き杉板 YSグレー

 

※最新の焼杉板価格は、カテゴリー焼き杉板よりご確認ください。

 

 

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焼杉(焼き杉)とは「焼杉に関する研究 -性能評価と普及に向けたフィジビリティスタディ-」

関西以西では住宅や蔵の外壁に使用されているのを
よく目にする焼杉ですが、関東近辺ではあまり見かけることはありません。

焼き杉板について資料を集めてご紹介できればと思っております。

そもそも「焼き杉板」とはどういうものなのか?
『焼杉に関する研究
-性能評価と普及に向けたフィジビリティスタディ- 』より
一部を紹介させていただきます。

Google ストリートビューを活用して日本全国の焼杉分布を調査するなど
とても素晴らしい研究だと思います。

用語としての「焼杉」
そもそも,「焼杉」はいつ頃から存在するものなのか。
また,「焼杉」という用語そのものが正しい用法なのか。
現在でも京都などでは「焼板」と呼称しており,両者に違いがあるのか。
そうしたことすら判然としないため,
明治時代以降の主要な国語辞典および
建築関連の専門用語辞典において,「焼杉」・「焼板」および
それに関連する用語がどのように記載されているか調査した。
その結果,大正期以前の国語辞典には「焼杉」「焼板」ともに
項目として挙げられているものは存在しなかった。
管見の限り「焼杉」の語が最初に掲載されていたのは,
落合直文編『日本大辞典 言泉 全六巻』(1930,大倉書店)である。
同辞典によれば「焼杉」は「やきぎり(焼桐)」と
同じ意味であるとしており,
「焼桐」の項目には「器物・下駄などに雅致あらしむるために,
桐の材の表面を火に焦したる上,木理を洗ひ出し,凸起せしめたるもの。」
と記載されている。
要するに同辞典における「焼杉」は木材の表面をあぶったもので,
主に工芸品などで用いられる浮造り加工のことを指しており,
本研究における建築材料としてのそれとは異なることが分かる。
そして,「焼杉」を最初に確認できたのは,
彰国社編『建築大辞典 第1版』(1974 年)であった。
一般に,ある用語の誕生時期と辞書への掲載時期が異なるのは当然である。
ましてや,専門用語であればそのずれが大きくなることは想像に難くない。
また,「焼杉」という用語は使っていないが,
ブルーノ・タウトは 1950年時点で日本の焼杉に言及しており,
それを日本の伝統的な工法と認識している 。
一方,最初の建築用語辞典とされる
中村達太郎著「日本建築辞彙」(1906 年)にも記載がないこと
などを踏まえると,日本の伝統的な素材とされる「焼杉」という
言葉の起源は,実はそれほど古くまで遡らない可能性もある。
なお,本稿では「焼杉」と「焼板」は同じものを指すこととし,
以下「焼杉」という表記で統一する。

製造方法
では,焼杉はどのように製造されるのか。
焼杉の製造方法は,手作業により焼く方法(以下「手焼き」とする)と
工場で機械により焼く方法(以下「機械焼き」とする)の
大きく二種類に分けられる。

(1)手焼き
手焼きは,三枚以上の板を筒状に角柱となるよう組んで焼く方法である。
三角柱が一般的であると考えられるが,四角柱の場合や,
それ以上の多角柱の場合もある。
いずれも組んだあと下から古紙などに種火を付けて入れ煙突効果により,
板材の表面を一気に焼き上げる。
所要時間は,板の含水率や炭化層の厚さによっても異なるが,
長くとも 5 分程度である。
なお,木を組む際には木表を内側とし,木表を焼くことが一般的である。
機械焼きが普及する以前においては,川の土手や収穫後の田んぼなどで,
大工がそれぞれに焼杉を制作していたとのことである。
そして、実際に手焼きによる焼杉の制作を行い,
加熱面温度及び内部温度を測定した。
制作の概要および温度測定の結果はのとおりである。
実験では着火後約 3 分にて最初の火源が鎮火してしまったため,
その後,実験開始 5 分 8 秒に再び口火を投入し,
縄紐が切れるまでの 2 分 10 秒間燃焼した。
加熱面(熱電対 1,3)の温度がそれぞれ,再着火から 1 分 16 秒後,
48 秒後に木材の炭化温度とされる 260℃を超えた。
再着火後の加熱面の最高温度は,
板下端より 1,500mm の位置(熱電対 1)で
354.6℃,板下端より 1,000mm の位置(熱電対 3)で 428.1℃であった。
内部温度については,加熱終了後も温度が上昇し,
板下端より 1,500mm の位置
(熱電対 2)で 133.9℃,板下端より 1,000mm の位置(熱電対 4)で
159.7℃であった。
温度変化から推察するに,
炭化層の厚みはおよそ 1.5 ㎜であると考えられる。
火源の鎮火したため再点火を行ったが,
本実験により手焼きにおける木材の挙動を把握することができた。
この挙動の意味については,第 5 章にて再び論じることとする。

(2)機械焼き
一方,機械焼きは,その名の通り,
バーナーを組み込んだ機械により工場において焼く方法である。
工場によって細かな手法は異なるが,
ベルトコンベヤーに乾燥させた杉板材を乗せ,
バーナーを組み込んだ機械の中に材を流しながら表面を焼き,
その後水をかけるなどして
鎮火するという方法で制作することが一般的である。
商品によっては,表面の炭化層をブラッシングして落とす機械や,
塗装を行う機械にかけることもある。
ただし,機会焼きにおいても一部,
節処理など手作業行程が入るケースもある。
接合部については,
事前に相じゃくり加工を行った後に焼くケースが大半である。
ブラッシングをかけない商品の場合,燃焼時間は 30 秒以内で,
炭化層の厚さは 1~2mm 程度のものが多い。
なお,手焼き同様に木表を焼く場合がほとんどである。
2017 年 10 月現在確認できたメーカーは6社で,
焼杉の工場生産開始年は,
6 社中 4 社が 1973 年から1975 年にかけて集中している。
また,工場が立地するのは,
いずれも焼杉が現在一般的に使用される西日本である。
そして,本研究では6社すべてにインタビュー調査
(以下「メーカーインタビュー調査」とする)を行った。
その結果については第 4 章にて詳述する。

地域分布
焼杉の地域分布については,
藤森照信が滋賀県以西に分布すると述べている。
しかし,その根拠は示されておらず,
また「滋賀県以西」が具体的に指す範囲や,
分布が偏在する要因などについての言及はない。
焼杉の地域分布は,その性能とも大いに関係しているとも考えられ,
今後の普及を考える際にも重要な要素となる。
そこで,まず焼杉の地域分布の実態把握を目指した。
ところが,日本全国を現地調査により網羅的に調査することは
予算上も日程的にも現実的ではない。
そこで,深層学習のプログラムおよび Google ストリートビューを活用した
手法を開発した。具体的な手順は表 2-3 の通りである。
こうして開発した焼杉判定器に基づく
焼杉の地域分布を図示したものが図 2-3 である。
四角が重要伝統的建造物群保存地区,丸が旧街道の宿場町を示している。
そして黒が,上記判定器により,
焼杉が二か所以上確認できた地区・宿場町で,
焼杉が使われている可能性が高いことを示している。
グレーが,焼杉が一か所のみ確認できた地区・宿場町である。
白抜きが,焼杉が確認できなかった地区・宿場町で,
焼杉が使われていない可能性が高いことを示している。
なお,地図は国土地理院発行の数値地図(国土基本情報)および
ESRI ジャパンの全国市区町村界データを使用した。
これによると,藤森がいう通り,
焼杉は概ね滋賀県以西分布しているのが見て取れる。
具体的な東西の分布の境界は,
滋賀県と岐阜県および滋賀県と三重県の県境に
位置する鈴鹿山脈にあるとみられ,
このことは現地調査からも確かであるといえそうである。
ただし,一部岐阜県内にもまとまって焼杉を使用している個所もみられる。
一方,北陸方面については明確な境界があるわけではなく,
京都府から福井県,石川県,富山県,新潟県と北上するにつれて
徐々に減っていく。
また,西日本のなかでも,高知県,徳島県などの四国太平洋岸側や,
熊本県・鹿児島県など九州南部では
あまり分布していないように見受けられる。
なお,使用部位としては,
町家の妻面,蔵の壁面などに使われることが多い。
また,青森県など,実際には分布していないと思われる地域にも
分布している要因として,判定器の判定ミスや,
伝統的には分布していなかったが近年何らかのきっかけで
使用され判定されたといったことが考えられる。

 

ここまでが
焼杉に関する研究
―性能評価と普及に向けたフィジビリティスタディ―
で発表された一部になりますが、
この他の章では焼杉の性能評価、
普及に向けた課題などが発表されています。
焼杉板についてこんなにまとめられている研究が
存在するなんて知りませんでしたし夢にも思わなかったです。
ぜひ、焼き杉についてお知りになりたい方はアクセスしてみてください。

外壁板に焼き杉板(焼板・焼杉)・YS-03採用

焼杉板・YS-03

関東方面では見かけることが少ない
外壁に焼き杉板焼板)・YS-03をご採用いただきました。

見る角度により、黒く見えたりシルバーに見えたりと
とても趣のある外壁材となります。

焼杉板・焼板はもちろんですが、
出隅材(コーナー材)などの作成も可能です。

経年化を経て徐々にシルバーグレーになってくると思います。
この時期ならではの新緑に黒が非常に映えますね。