無垢フローリングの「突き上げ」原因と対策|スペーサーを使った正しい施工方法とは?

投稿日:2015年12月17日

ブラックウォールナットフローリングを施工中の現場に来てみました。
にょろにょろとフローリングから生えているものは、スペーサーと言われるものです。
ブラックウォールナットフローリング (2)

ブラックウォールナットフローリング (1)

ブラックウォールナットフローリング (3)

 

 

ちなみに隙間を開けずに突き詰め過ぎて施工すると…
*弊社商品ではございません。

 

無垢フローリングの突き上げ
※コピー厳禁

 

無垢フローリングの突き上げ
※コピー厳禁

※上記2枚の画像はコピーはご遠慮ください。
無垢フローリング全般的に湿気の吸放出性があるので多少の伸び縮みがございます。
フローリング同士を詰めて施工しすぎるとフローリングが湿気を吸って膨張した時に力の逃げ場がなく釘を抜いてボンドも剥がして盛り上がってきます。
この現象を“フローリングの突き上”げと言われています。
こうなるとバリアフリーどころではないですよね。
つまずいたりして危険ですし、気味が悪いです。
これを避けるためにもスペーサーを挟んでの作業が重要となります。
もちろんボンドが固まれば外します。
何処のメーカーさんの無垢フローリングも同様ですが、もともと無垢フローリング施工時には隙間を開けて貼りますし、時期によっては大きく開いたりぴったり閉じたりと言う事を繰り返します。
事前にご理解いただいたうえで無垢フローリングをご採用いただければと思います。


下の画像は故意に無垢フローリングによる突き上げを起こす実験動画を撮影しました。

 


Q1. 無垢フローリングが「突き上がる」原因は何ですか?

主な原因は、天然木の「調湿作用」による膨張です。無垢材は湿気を吸うと横方向に伸びる性質がありますが、施工時に隙間を詰めすぎてしまうと、伸びた時の力の逃げ場がなくなり、釘やボンドを跳ね返して床が盛り上がってしまいます。

Q2. 突き上げを防ぐための「スペーサー」とは何ですか?

施工時にフローリングの継ぎ目に一定の隙間(あそび)を作るための道具です。この小さな隙間が、将来的に木が膨張した際のクッションとなり、突き上げトラブルを未然に防いでくれます。

Q3. 施工時にわざと隙間を開けると、見た目が悪くなりませんか?

スペーサーで開ける隙間はわずか数ミリ(名刺1枚分程度)です。また、木材は乾燥する時期には収縮し、湿気が多い時期には膨張します。この自然な動きを許容するための「あそび」ですので、長く安心してお使いいただくために不可欠なものです。

Q4. もし突き上げが起きてしまったら、どうすれば直せますか?

軽微なものであれば乾燥を待つことで落ち着く場合もありますが、基本的には一度壁際の巾木を外し、逃げ場(クリアランス)を作るなどの補修工事が必要になります。そうならないためにも、新築・リフォーム時の正しい施工が非常に重要です。

Q5. 施工業者さんに「隙間を開けて」と伝えるべきでしょうか?

はい。無垢材に慣れていない業者さんの場合、合板と同じ感覚で隙間なく貼ってしまうことがあります。事前に「スペーサーを使用して、木の伸縮を考慮した施工をお願いします」と一言添えるのが安心です。


木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。東京木材問屋協同組合武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/