カフェ板をフローリングに使うと後悔する?プロが教える6つのデメリットと無垢材との違い

投稿日:2025年12月15日
カフェ板と無垢フローリングのメリットデメリット
カフェ板と無垢フローリングのメリットデメリット
カフェ板と無垢フローリングのメリットデメリット

カフェ板のデメリット:無垢フローリングと決定的に違う6つのポイント

カフェ板はもともと「建築現場の足場板」をルーツに持つ素材です。そのため、最初から内装仕上げ材として作られたフローリングとは、規格も品質管理も大きく異なります。

1. 「未乾燥材」が多く、割れ・反り・曲がりが出やすい

最も注意すべき点が、含水率(木に含まれる水分の量)です。

  • 無垢フローリング: 施工後の狂いを最小限にするため、しっかりと乾燥(人工乾燥)されています。

  • カフェ板: 未乾燥、または乾燥が不十分な状態で販売されていることが多いです。 そのため、部屋に貼った後に木が縮んで大きな隙間が開いたり、反り返ってガタついたりするリスクが非常に高いです。

2. 土足での使用を想定した表面仕上げ

カフェ板はもともと土足で歩く場所や、ラフな棚板などに向いています。 表面が毛羽立っていたり、ざらつきが残っていたりするため、素足で歩くリビングなどに使う場合は、入念なサンディング(ヤスリがけ)が必須です。

3. 裏溝がない(ボンド逃がし・反り止めがない)

フローリングの裏面には通常、数本の「溝」が彫られています。これは、

  • 木の反りを抑制する

  • 接着剤(ボンド)を均一に逃がして密着させる という役割があります。カフェ板にはこの溝がないため、接着が難しく、木の動きをダイレクトに受けてしまいます。

4. 節(ふし)の処理がされていない

無垢フローリングは、穴の開いた節(死に節)をパテで埋めるなどの補修がされていますが、カフェ板は「節あり・未処理」が基本です。 大きな節穴が開いていることもあり、そのまま床に使うとゴミが溜まったり、引っかかったりする原因になります。

5. 長さが短く、継ぎ目が多くなる

カフェ板の多くは2,000mm(2メートル)程度の定尺です。 一般的なフローリングに比べて1枚の長さが短いため、広い面積に貼る場合は継ぎ目(エンドマッチ)が多くなり、見た目が煩雑になることがあります。

6. コスパのジレンマ

「無垢フローリングより安い」のがメリットですが、さらに安価な選択肢として「足場板(古材含む)」が存在します。

  • 価格: 無垢フローリング > カフェ板 > 足場板 中途半端な価格帯であるため、究極の安さを求めるなら足場板、品質を求めるならフローリングと、比較した際にどっちつかずになる可能性があります。


結論:カフェ板は「味」を楽しめる上級者向けの素材

以上のデメリットを理解した上で、「多少の隙間や反りも、カフェのようなヴィンテージ感として楽しめる」という方には、非常に魅力的な素材です。

しかし、「無垢フローリングと同じような平滑さと安定感」を求めてカフェ板を選ぶと、後々のトラブルに繋がりかねません。用途に合わせて、慎重に素材を選びましょう。

購入前のチェックリスト

  • 施工前に現場の環境に数日間慣らして乾燥させる余裕があるか?

  • 表面のサンディングや節埋めを自分で行う手間をかけられるか?

  • 経年変化による「隙間」や「暴れ」を許容できるか?

 

カフェ板に関するよくあるご質問(FAQ)

Q1. カフェ板をリビングの床に使っても大丈夫ですか?

基本的には可能ですが、無垢フローリングとは異なり、未乾燥の材が多いため「施工後の大きな隙間」や「反り」が発生するリスクが非常に高いです。素足で歩く場所に使用する場合は、入念なヤスリがけや、木の動きを許容できる設計が必要になります。

Q2. カフェ板に「裏溝」がないと、どのような影響がありますか?

裏溝(うらみぞ)には、木の反りを抑制し、接着剤(ボンド)を逃がして密着性を高める重要な役割があります。溝がないカフェ板はボンドが均一に広がりづらく、経年変化による板の浮きやガタつきが起こりやすくなるため、施工には注意が必要です。

Q3. 未乾燥材による「割れ」や「隙間」は防げますか?

完全に防ぐのは難しいのが実情です。天然木は乾燥する過程で必ず収縮します。施工前に現場の環境で数日間寝かせて「環境に馴染ませる」ことで多少は緩和されますが、数ミリ単位の隙間が開くことは「味」として許容していただく必要があります。

Q4. 表面の仕上げが無垢フローリングと違うのはなぜですか?

カフェ板は主に土足やラフな用途を想定しているため、内装用のフローリングのような滑らかなサンディング加工や節(ふし)のパテ埋め処理がされていません。そのまま使うとストッキングが引っかかったり、節穴にゴミが溜まったりするため、事前の補修作業が不可欠です。

Q5. 結局、カフェ板と無垢フローリングどちらがお得ですか?

材料費だけを見ればカフェ板の方が安価ですが、施工後のトラブル対応や、表面のヤスリがけ・節埋めなどの手間(人件費や時間)を考慮すると、トータルコストでは専門の内装用無垢フローリングの方が満足度が高く、結果的にお得になるケースが多いです。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/