無垢フローリングや羽目板、パネリングなどの木材加工板を連結する際には、様々な実加工(サネカコウ)があります。
無垢フローリングなど、連結部の隙間が目立たない方が良いものは『本実・突きつけ加工』がほとんどです。羽目板やパネリングには、『本実・目透かし加工』が多く見受けられます。本実加工の特徴の一つに釘やビスなどの固定金具サネに隠れて見えなくなるという事があります。
相ジャクリ加工は、焼き杉板など外壁板に加工されることが多いです。相ジャクリ加工の特徴の一つに本実加工とは違い、釘やビスなどの固定金具は板材表面から打ち込むことになり、その固定金具は表面に見えたままです。焼き杉板などの外壁板は、数年に一度は更新が必要です。その際に本実加工の釘が隠れる加工よりも、表面に脳天打ちする相ジャクリ加工の方が釘が抜きやすいため更新はスムーズに行えます。
また、以前は焼き杉板の固定に貝折れ釘(カイオレクギ)を使用していました。(貝折れ釘は、替折釘(かいおれくぎ). 皆折釘・貝折釘とも書くことがあります。)皆折れ釘は、鍛造鉄で非常に耐久性が高ことで知られています。焼き杉板の改修や更新の際には、その現場で使用されていた皆折れ釘を綺麗に抜いて再利用する場合が多いです。現代の鉄釘やビスではなかなかそうはいきません。
フローリングや羽目板など、木材加工板における本実加工も相ジャクリもそれぞれ利点があります。