無垢フローリングにはガラス塗装(ガラスフィニッシュ)も便利です

最近は、無垢フローリングにSSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)のご用命が増えました。
ガラス塗装とだけ聞けば、何だか冷たい感じに仕上がりそうなイメージを抱きますがSSGガラスフィニッシュは、無垢本来の自然な風合いと優れた塗膜性能を併せ持つ塗装です。
SSGガラスフィニッシュは、液体ガラスが木の表面に浸透し、約4ミクロンのガラス層を形成する塗料です。
塗布後完全硬化(3~4日)すればエンピツ硬度8Hの膜が形成されます。
木目を塗料で塞ぐことなく、木表面の凹凸まで埋める事が無いので、表面はツルツルテカテカすることが無く木本来の質感を楽しむことができます。
浸透性塗料でありながら、耐溶剤性・防汚性・耐久性・耐傷性などに強く、水拭きによる毛羽立ちを気にすることなく、固く絞った雑巾などでほこりや汚れを拭取ることが可能です。

基本的には定期的なメンテナンスは不要です。塗布後は簡単な乾拭きお掃除だけです。既存の自然系ワックスのように半年~1年毎に再塗布する必要もありません。もし、フローリング表面に傷や凹みが付いて再塗装される場合は既存のSSGガラスフィニッシュの上から再塗布が可能です。
『無垢フローリングの質感は大好きだけど、共働きで忙しくなかなかメンテナンスまで手が行きわたらなくて困っている・・・』
そういう方にはSSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)をお勧めします。

今回は、当社扱いのシルキーメイプルで見え方を比較してみました。
左側から、ウレタン塗装・SSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)・オイル塗装(リボス社クノス)
SSGガラス塗装ガラスフィニッシュ (5)

横から見るとウレタン塗装のツルツルテカテカ感が見て分かります。
SSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)・オイル塗装は差が見受けられません。
SSGガラス塗装ガラスフィニッシュ (1)

こちらウレタン塗装です。塗装がフローリング表面を平滑に覆っています。
照明の光をまともに跳ね返すのでまぶしいです。
SSGガラス塗装ガラスフィニッシュ (3)

こちらはオイル塗装です。
木が本来持っている凹凸が残っているので
照明の光は乱反射してまぶしく映りません。
手触りもサラサラしていて気持ちがいいです。
SSGガラス塗装ガラスフィニッシュ (2)

これがSSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)です、
こちらも木に表面に凹凸が残っているのでまぶしく映りません。
手触りもほとんどオイル仕上げと差はないように思えます。
SSGガラス塗装ガラスフィニッシュ (4)

安全性に関しましても食品衛生法・食品、添加物等の規格基準に適合しています。
・ 昭和34年厚生省告示第370号
試験グレード SSG HB21BN
ホルムアルデヒド(F☆☆☆☆レベル)
・ ホルムアルデヒド放散量(7日後)
デシケーター法試験
0.07mg/L (0.1mg以下がF☆☆☆☆レベル)
揮発性有害物質(VOC)について
・ 厚生労働省指針値該当成分(13物質)不使用

MOKUTOは厚生労働省指針値該当成分(13物質)については、これらを原料として使用しておりません。現状では、SSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)は、オイル塗装よりも少し割高です。但し、後々のメンテナンスの事を考慮すれば絶対にSSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)の方が割安です。自然素材の無垢フローリングを使うのだから『自然素材系のオイルフィニッシュで仕上げたい!』と言うのも当然だと思いますが、『忙しくってメンテナンスまで手が届かない』と言う方もいらっしゃるかと思います。そのような場合は、SSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)もご検討いただければと思います。

但し、SSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)にも弱点はあります。
これは、オイル塗装やウレタン塗装でも近いことが言えると思いますが濡れたままのコップや花瓶を数時間放置すると輪染みができてしまいます。もし、輪染みが付いてしまったらオイル塗装と同じようにサンディングをしてSSGガラスフィニッシュを再塗装と言う事になります。
ウレタン塗装の再塗布はなかなか素人では難しいところです。再塗布のしやすさもSSGガラスフィニッシュの特徴の一つです。

無垢フローリングショールームゆらぎでは、ほとんどの樹種にSSGガラス塗装(ガラスフィニッシュ)を塗布したカットサンプルをご用意しております。ぜひ、忙しくても無垢フローリングを選んでみたいという方はご予約のうえご確認にお越しください。

ガラス塗装を程した無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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