今年、たくさんの業者さんから「御社で輸入フローリングの取り扱いをして欲しい。」と
お声掛けをたくさんいただきました。
皆さん売れないのでしょう。
11月以降も随分色んな国々や地域の方からオファーを頂きました。
しかし、今のところ1件もビジネスに繋がっていません。
そのほとんどの理由が木材の原産地が不明という事からです。
とある方が来場した際にその方が「合法木材」の認定事業者だという事をお聞きしました。
「やっと出会えた××産の合法木材!」と私も喜びました(^^)
その方が差し出したフローリングはとても素晴らしいものでした。
今まで××産のフローリングのほとんどは出処が分からなかったために
「これはイケる!」と完璧に思いました。
でも、よくよく話を聞くと…
このフローリング材は「合法木材」の認定事業者や組合を通過する事により
「合法木材」と認められるそうです。
その方曰く、このフローリングは何処産の木材でどういう経緯を経て
入荷した物かは分からないそうです。
これじゃ先日の「偽装竹の子」と変わらんレベルです。
ポスターに写っているニコニコしたおじさんはちゃんと理解しているのか?
これってどうなんでしょう?
各地で「合法木材」の認定事業者をどんどん組合などを通じて募集しています。
「合法木材」の意味や内容を調べずにイメージアップの為だけに使う馬鹿はいくらでもいます。
良いと思ったフローリングだけに残念です。
以前、アフリカのカメルーンで、違法伐採を伐採を防ぐためにフォレスト・ソルジャー(森林兵士)が活躍しているとのニュースが報じられていました。
では、なぜ原産地や出処が分からない木材を使いたくないのか?
上記の記事にもあるように、「フォレストレンジャー」ではなく「フォレストソルジャー」です。
アフリカなどでは命がけで森林伐採をしています。
この「レンジャー」と「ソルジャー」の違いがどれだけの事を意味するか考えてみてください。
自分でも知らない間に「テロ」の支援をしているかもしれません。
こういう事はなるべく避けたいものです。
自分なりにしっかりと考えて行動したいものですね。
良いフローリングだが…

前田 英樹
木材コンシェルジュ
執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)
前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。
また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。
FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。
株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/