殺虫剤などの薬剤処理を使用していない原料の無垢フローリングはありますか?

投稿日:2018年11月13日

同じようなご質問が重なることが有ります。

今回の問い合わせは

Q:殺虫剤などの薬剤を使用していない原木を使用した無垢フローリングの用意がございますか?

無垢フローリングと言えば、自然素材の代表格で快適な住環境を整えるのになくてはならない存在となっています。

合板フロアーの様に接着剤を多用せずに住宅の床材として使用できるのは健康面を気遣う方にも安心感を与えます。
安心・安全で健康的な住宅は、誰もが求める住環境です。

住宅建材やボンドに反応する持病をお持ちの方は住宅計画の資材選びにおいてかなり慎重にならざるを得ません。

そして本題の殺虫剤などの薬剤を使用していない原木を
使用した無垢フローリングの取扱いがあるのか?
とご質問をいただくと・・・

弊社では、 残念ながら  “ No ”   です。
完全に薬剤が掛かっていないと言える木材はありません。

えっ!そうなの? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが
そこまでの履歴は当社でも分かりかねます。
例えば、杉や桧とか楢や樺とか何でもいいんですけど森があって
その近くに虫が好む樹木林が有ったとします。
人間は、その樹木林を守ろうと殺虫剤が噴霧します。
こんな感じです。

地上からの薬剤噴霧

 

ヘリコプターからの薬剤空中散布

両方の画像とも、様々な樹木が映り込んでいます。
この様な薬剤散布方法が取られているので、
うちの木材は絶対に殺虫剤が掛かっていない。と言い切れません。

海外の木材でも同じようなことが言えます。
参考:気候変動 瀬戸際の地球 消える北米の森 ナショナルジオグラフィック

しかし、薬剤は噴霧や散布程度では木の中に入り込むことはないと考えます。
樹皮近辺(丸太の外廻り)に留まるとされています。
無垢フローリングに加工する際は、樹皮の近くは使用しません。
よって無垢フローリングとなった際に残留している殺虫剤や防カビ剤はほぼ無いと考えます。

薬剤と聞くと何となく嫌なのは当然だと思います。
使用しているかしていないかよりも薬剤が残留しているか?
はたまたご自身に合っているかどうか主治医と一緒に検討してみてはいかがでしょうか?

それでも気になるのであれば無垢フローリングは諦めた方が無難ですね。
だってほとんどの木は、山主や施主よりも長生きしてるはずです。
個々の木の生き字引は、ほぼ存在しませんから誰も分かりません。

無垢フローリングと薬剤に関するよくあるご質問

Q1. 殺虫剤などの薬剤を全く使用していない無垢フローリングはありますか?

残念ながら、弊社では「No」とお答えしています。完全に薬剤がかかっていないと言い切れる木材は、市場にはほぼ存在しないというのが正直なところです。

Q2. なぜ原木に薬剤が使われている可能性があるのですか?

森林を守るために、害虫駆除を目的とした薬剤散布(地上散布やヘリコプターによる空中散布)が行われることがあるからです。森全体や近隣の林を守るための活動であるため、個々の木の履歴を完全に追跡し「この木には絶対にかかっていない」と断言することは非常に困難です。

Q3. フローリング製品になっても薬剤は残留していますか?

薬剤散布は主に樹皮(丸太の外側)に留まるとされており、木材の内部深くまで浸透することは稀です。無垢フローリングに加工する際は樹皮やその周辺を取り除いて使用するため、製品化されたフローリングに殺虫剤や防カビ剤が残留している可能性は極めて低いと考えております。

Q4. 化学物質過敏症なのですが、無垢フローリングを使っても大丈夫ですか?

合板フロアーのように接着剤を多用しないため相対的に安心感は高いですが、微量な成分に反応される可能性もゼロではありません。ご自身の体質に合うかどうか、まずは主治医とご相談されることをお勧めします。

Q5. それでも薬剤が心配な場合はどうすれば良いですか?

不安が払拭できない場合は、無理に無垢フローリングを採用せず、他の素材を検討することも一つの選択肢です。弊社ではお客様の健康を第一に考え、嘘をついてまで販売することはいたしません。ご納得いただけるまでご相談ください。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。東京木材問屋協同組合武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/