国産材の無垢フローリングと輸入材の無垢フローリング どっちを選ぶ??

投稿日:2019年03月22日

国産材の無垢フローリングと輸入材の無垢フローリング どっちを選ぶ??

国産材の無垢フローリングと輸入材の無垢フローリングのどちらを選ぶかで迷われるお施主様もたくさんいらっしゃいます。

その理由も様々ですが、国産材の無垢フローリングと輸入材の無垢フローリングとで迷われているお施主様からよくご質問頂くのは以下の4点です。

・価格
・樹種
・硬さ(傷つきやすさ)
・環境配慮
他にもあると思うのですが、この4点について考えてみます。

・価格

誰もがこのように考えているとは言えませんが、輸入材の無垢フローリングの方が安価だと思われているお施主様の方が多いような気がします。
実際に無垢フローリング専門店木魂でも、ある条件で無垢フローリングを検索すると輸入材の無垢フローリングの方が安価です。
その代表樹種がパインフローリングです。
激安!パインフローリング!!は本当に激安なのか??」をご一読いただくと、一概に輸入材が安価だとは限らい事が分ると思います。

 

・樹種

これが非常にややこしい。
何故かと言いますと、日本の呼び名、海外の呼び名、学術名と同じ木でも様々な呼び名が有るからです。

よく耳にする樹種だと
タモ=アッシュ
ナラ=オーク
さくら=チェリー
クルミ=ウォールナット
カバ=バーチ
と言われています。
間違えてはいないと思うのですがこれまた少し掘り下げていくと、オークはナラではなくカシではないの?とかとか

他にも
米杉が杉でなかったりカナダツガは栂でなかったり米松も松でなかったり

樹種名に関しては、一般的な総称としてくらいに考えていた方が気が楽になるかもしれません。
たくさん樹種名を覚えようと頑張るお施主様もいらっしゃいますが全ての樹種名を覚える必要もないし自分で気に入った樹種だけ覚える事にしましょう。

 

・硬さについて

一般的には、広葉樹が重くて硬い、針葉樹が軽くて柔らかいと言われています。桐、朴、唐松などこれに当てはらないかもしれない樹種もあるのでざっくりです。軽くて柔らかい木という事は、スカスカしていて凹みができやすいという事です。でも、触れた時には温かいという特徴も持ち合わせています。

フローリングとして世界で多く採用されている樹種はオークだと思います。オーク材は、表面硬度が高く傷が付き難いと言われています。そういう事から、フローリングにオーク材が最適である!とは一概にいう事はできません。何故か?世界中でフローリングを使っているほとんどの人は靴を履いて生活している方だからです。しかし、日本は特別です。素足で生活しています。そうすると杉や桧やパインなど柔らかい樹種の方が軟らかく足あたりがよいとも考えられます。

軟らかいと傷や凹みが付きやすいのでは?と考えてしまいがちです。実際に、その通りだと思います。では、その傷や凹みを付ける犯人は誰でしょう?ほとんどのお施主様の答えが『子供たち』です。物を落としたり、椅子を引きずったり容易に想像ができます。たぶん、そのほとんどが子供部屋という事になるかと思います。

そんな時には、杉でも桧でも節有材のご採用を提案いたします。樹種その物の香りや温かさは節が有っても無くても変わりません。節が有る分傷や凹みは目立ちにくいので節無し材と比べると圧倒的に気楽に生活ができます。
デザインが気に入らないとなると別ですが…
それに価格が安い!
オイル塗装を施しても4,000円/㎡台からご用意があります。合板フロアーが2,500円/㎡くらいだったとしても無垢フローリングは温かみが有り、その何倍もの期間使用できます。

傷や凹みが気になるようでしたら、傷をつけないように細心の注意を払っての窮屈な生活よりも傷が付いても気楽に生活できる無垢フローリングがどれに当たるのかでご検討いただければと思います。

それぞれの木の硬さや性質については
木材性質一覧表をご参照ください。

 

・環境配慮

国産材の方が地球環境にとって優しい
なぜ?
木は光合成しますので大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収して炭素(C)を木の幹に固定化し、酸素(O2)を放出します。木が腐らなかったり、燃えたりしないうちは二酸化炭素を溜め込んでいます。木をたくさん植えて、たくさん長く使って二酸化炭素を固定化しましょう。
との事ですが、日本だけが取り組んだところで世界的に見たらどうなんだろう?と思う今日この頃です。

でも、せっかく固定化された炭素の塊りである木をたくさんの化石燃料を使って海外から持ってくるのは自然環境には優しくないなぁとは思います。その程度です。輸入自動車なんかと比べるとまだましと思うのか、輸出している日本車はどうなんだろうか?

北海道の木を東京に持ってくるにもかなりの二酸化炭素が排出されるだろうし、どこまでどうなんだか…

なるべく近隣の木を上手に使うのが最良なのかもしれません。
こちらのページでも【無垢フローリング選び方】について詳しく紹介しております。

 

国産無垢フローリングと輸入無垢フローリングのどっちを選ぶ?のQ&Aまとめ

国産材と輸入材の無垢フローリング、どっちが長持ちしますか?

長持ちするかどうかは、樹種・使用環境・施工方法により異なります。樹種による違いはあまりなく、使い方次第という事が言えます。

価格が安いのはどちらですか?

品質やグレードによっては国産材のほうがコストパフォーマンスに優れるケースもあります。

環境にやさしいのは国産材?輸入材?

環境負荷の観点では、輸送距離が短い国産材のほうがCO2排出量が少なく、森林資源の持続的利用に貢献できます。ウッドマイルと言います。地域材の使用は地元経済の活性化にもつながります。

デザイン性に優れているのはどちらですか?

輸入材にはオークやウォールナットなどの色味や質感にバリエーションがあり、スタイリッシュな内装と相性が良いです。一方で国産材はナチュラルで優しい風合いがあり、和風や自然派のインテリアに適しています。お住まいになる方のセンスによるところが多いのではないでしょうか。

まとめ|国産材と輸入材、あなたに合う無垢フローリングは?

選ぶ基準は「価格」「デザイン性」「環境意識」「メンテナンス性」など多岐にわたります。
大切なのは、どちらかが絶対に優れているというよりも、住まい手の価値観やライフスタイルに合った選択をすること。
もし迷ったら、実物を見比べて、触れて、足で感じてみてください。無垢フローリング専門店木魂のショールームゆらぎでは、国産材・輸入材の無垢フローリングを実際に体感できます。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/