杉板の天然乾燥とは?無垢フローリングの品質を支える製材所の風景

投稿日:2016年05月09日

この地域では、板材を立てて乾燥させることが多いです。
「雨に濡れるのにどうして乾燥???」と思われる方も少なくないかと思います。
イメージとしては、水を口に含んでグチュグチュペッとする感じです。
よく分かりませんよね(-_-;)
時間があればNHK朝ドラのとと姉ちゃん第29回を見てください。
それでも分からない方は、私に直接お問い合わせください。
とにかく雨に濡れても乾燥中です。
もう少し、四国の製材所を廻る予定です。
四国の製材所で屋外に立て掛けて天然乾燥させている杉板の風景

整然と並べられ天然乾燥が行われている無垢の杉板材

雨風に晒しながら乾燥させる杉板の天然乾燥(自然乾燥)の様子

Q1. なぜ杉板を屋外で立てて乾燥させているのですか?

この地域では伝統的に、板材を立てて並べることで効率よく風を通し、「天然乾燥」を行っています。地面に平積みにするよりも接地面積が少なく、木材の呼吸を妨げないため、良質な無垢材に仕上げるための大切な工程です。

Q2. 雨に濡れても乾燥が進むというのは本当ですか?

はい、本当です。雨に濡れることで、木材に含まれる余分な水分やアクが外に押し出されます。イメージとしては「口をゆすぐ(グチュグチュペッ)」ような感覚で、雨の水分が呼び水となって内部の水分を排出し、乾燥を促進させる効果があるのです。

Q3. 天然乾燥と人工乾燥(機械乾燥)の違いは何ですか?

人工乾燥は短時間で仕上げますが、天然乾燥は時間をかけてじっくり水分を抜くため、木本来の粘りや色艶、香りが損なわれにくいのが特徴です。木魂では、このような木の個性を活かす工程を大切にしています。

Q4. 四国の製材所まで直接足を運ばれているのですか?

はい。お客様に安心してお届けできるよう、木材コンシェルジュ自らが全国各地の製材所を巡り、現場の乾燥状況や品質をこの目で確かめています。今回の四国視察も、より良い無垢フローリングを開発するための重要な活動です。

Q5. 天然乾燥中の杉板についてもっと詳しく知りたい場合は?

乾燥の仕組みや商品の特徴についてご不明な点がございましたら、無垢フローリング専門店木魂まで直接お問い合わせください。専門知識を持ったスタッフが丁寧にご説明させていただきます。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

国産山桜(ヤマザクラ)フローリングの原木・製材現場へ

投稿日:2009年09月09日

非常に珍しく鉄道を使って出張しました。
海岸線を走る路線に期待しつつ出発です!
山桜の製材工場へ向かう途中の車窓から見える海岸線の風景

 

 

 

 

 

チラッ!と海が見えました。
ほんの一瞬です。
鉄道もいいけど便数が少なすぎる…
2時間に1本くらいの勢いです。。。
製材所の方に聞くと鉄道で来る人は珍しいそうです。
伺った先は駅から徒歩5分程なのに…トホホホホ(T_T)
これが国産山桜、サクラの原木です。
原木は80~100年生のものが多いようです。

製材所に並ぶ樹齢80〜100年の国産山桜(本桜)の原木

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フローリングの用途の他にも、山桜の皮は様々な細工にも利用されます。
山桜の木肌の持つさまざまな表情を映し出し、しっとりと深みのある風合いは
多くの人を魅了してやみません。
希少な山の宝の山桜はますます貴重になり、
フローリングと共に桜皮細工の価値が注目されています。

山桜の原木断面:特徴的な黄色い木身と分厚い樹皮の様子

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

切り口から見られる綺麗な黄色と分厚い皮からは力強さが伝わってきます。
どの丸太も真っ直ぐなものは無く、1枚板で製材するには難しいことがわかります。
フローリングを製造するには、乱尺かUNIタイプになってしまいます。
曲がりが多く製材が難しい山桜の丸太:乱尺やUNIタイプになる理由

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

製材後、桟積みをして約2ヶ月間は天然乾燥させます。
桟積みする事で、木と木の間に空気を通し乾燥を促進させます。
その後、人工乾燥機で含水率を更に下げていきます。
風通しを良くして天然乾燥させる山桜フローリングの板材(桟積み)

 

 

 

 

 

乾燥機から出てきた板は、屋根の下で保管します。
注文が入るとモルダー加工機で実(凹凸)を付けて出荷となります。
人工乾燥を経て屋根下で保管される山桜の無垢フローリング原板

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

フローリング材やスモークチップにならない小さな丸太は、
紙の原料として小さく砕いたチップに加工されます。
小さな丸太もチップになる為にとても貴重な資源となります。
フローリングに使用できない小径木を加工した紙原料用の木材チップ

 

 

 

 

 

どんなフローリングになるのかは次回のお楽しみです。
もう少し時間が掛かりそうですがなるべく早くご紹介させていただきます。

 

よくあるご質問(FAQ)

山桜(ヤマザクラ)のフローリングにはどのような特徴がありますか?

山桜は、しっとりと深みのある風合いと、使うほどに増す美しい色艶が最大の特徴です。樹皮は桜皮細工にも使われるほど丈夫で美しく、木身は切り口の綺麗な黄色から次第に飴色へと変化する、非常に表情豊かな無垢材です。

なぜ山桜のフローリングは「乱尺」や「UNIタイプ」が多いのですか?

山桜の丸太は真っ直ぐなものが少なく、1枚の長い板として製材することが難しいためです。そのため、長さがバラバラな「乱尺」や、短いピースを繋ぎ合わせた「UNIタイプ」として製造することで、希少な資源を無駄なく活用しています。

原木の樹齢はどのくらいですか?

私たちが取り扱う国産山桜の原木は、主に樹齢80年〜100年程度のものです。長い年月をかけて厳しい自然環境で育ったからこそ、フローリングになった際の力強さと繊細な木肌が生まれます。

乾燥工程ではどのようなこだわりがありますか?

製材後、まずは「桟積み(さんづみ)」をして約1年間じっくりと天然乾燥させます。その後、さらに人工乾燥機で含水率を下げることで、施工後の狂いや隙間を最小限に抑える安定した品質を実現しています。

フローリングに使えない部分は捨てられてしまうのですか?

いいえ、無駄にはいたしません。フローリングに適さない小さな丸太などは、細かく砕いて「木材チップ」として紙の原料などに再利用されます。私たちは、山の宝である山桜を貴重な資源として大切に使い切っています。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 東京都江東区新木場1-6-13 木のくに屋ビル4F 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/