木材における炭素固定化について。ところ変われば処分方法も様々です

2022年の夏にアメリカラスベガスで開催された全米剣道連盟サマーキャンプ剣道場床のミニチュアサンプル台を持ち込んで色々と調査しておりました。

調査は順調に完了し、ミニチュアサンプル台を解体処分しようとしておりました。
サンプル台の大きさは、日本から持ち込んだ杉と桧で作られており、サイズは4Mx1Mほどで、材積は0.2立米ほどでした。

日本国内では、産業廃棄物の処理となるとそこそこの金額が掛かりますので、アメリカではどうなるのだろう?内心はハラハラドキドキしておりました。

ところが、処分をお願いすると「木材については土に埋めるので無償です」と言われました。

へっ?埋めるんだ…

拍子抜けしました…
「日本では焼却したり、再生したりで処分費が掛かるんですよ」と伝えると、
「なぜCO2を出すようなことをするんだ?」と逆に質問されてしまいました。
確かにそう言われればそうかもしれませんね。

木材に炭素固定化するということで考えれば、燃やすよりも土に埋めるほうが二酸化炭素の炭素固定期間を少しでも長くできるなぁ…
燃やすよりも微生物による分解でゆっくりと二酸化炭素に戻す方が環境負荷は低いのか???

いろんな国でいろんな都合があるのでしょうから、何が一番良いのかは分かりません。でも、色んな考えを勉強できて良かったです。

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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