
たまたま伺った現場で発見してしまいました。
確かに無垢フローリング施工要領書には、床を養生する際に『養生テープは絶対に無垢フローリングに直接貼らないでください』とでかでかと注意書きさせていただいておりますが、養生テープを養生に使用しない場合もやはり同様です。
養生テープを無垢フローリングに直接貼ってしまうと、テープを剥がした際に接着糊が残ったり、剥がす際に無垢フローリングの表面を傷めてしまいます。
養生テープの糊の粘着力が強いとか弱いとかの問題ではございません。
これでもかと言わんばかりに「ここからスリッパ禁止」の注意書き看板があります。
擦り傷が付かないように靴下や足袋を使用しなさいということなのでしょう。
しかし、この看板を剥がすときどうなるの???
それも玄関の上がり口で一番目立つ箇所にバッチリ貼り付いています。
何故、養生テープを無垢フローリングに直接貼ることが禁止なのかまでしっかり注意書きをご一読いただければと思います。
無垢フローリングに養生テープを直接貼ると以下のような問題が発生します。
・養生テープの接着糊が無垢フローリングの中に入り込み剥がした跡になる。
・養生テープを無垢フローリングから剥がす際に、接着糊が引っ張り無垢フローリングの表面を傷める可能性が高い。
・養生テープの接着糊成分が残ると、貼ってあった部分にホコリがくっつき非常に目立つ。
・養生テープを無垢フローリングから剥がす際に、接着糊に引っ張られて塗装まで剥がれる可能性がある。
養生テープにも色々あるようです。ピンク色、グリーン、ブルーと色々あります。
施工業者がお施主様に指摘された時に「弱粘性の養生テープを使いました。」と言われるようです。弱粘性も中粘性も強粘性も無垢フローリングは養生テープを直接貼らないでください。弱粘性でも養生テープの接着糊は無垢材の中に入り込んで残ります。汚れの一因となりますので、弱粘性でも養生テープは直接無垢フローリングに貼らないでください。
無垢フローリング施工時に、どうしても養生テープを使用したいのであれば、それなりの方法で無垢フローリングに直接養生テープが接着しないように細心の注意を払ってご使用ください。

無垢フローリング施工時における養生の重要性
無垢フローリングを施工する際には、さまざまな点に注意を払う必要があります。その中でも「養生」は特に重要な作業の一つと言えるでしょう。
そもそも「養生」とは、建築工事の過程で、すでに仕上がっている部分や部材が傷ついたり、汚れたりするのを防ぐために、カバーやシートなどを用いて保護することを指します。養生の際に頻繁に使用されるのが、緑・青・ピンクなどの「養生テープ」です。この養生テープは、養生シートや養生マットを固定するためのものであり、糊の粘着力にもさまざまな種類があります。
しかし、この養生テープには使用上の注意点があり、多くの製品の説明書には 「直接仕上げ床材には貼り付けないでください」 と明記されています。にもかかわらず、直接仕上げ面に貼る職人の方々が少なくありません。
その理由として、以下のような声が挙げられます。
「こんな小さな注意書きを誰が読むのか?」
「直接貼り付けられないなら、どうやって使えばいいのか?」
「そんな養生方法では時間がかかりすぎる!」
こうした意見が多く見受けられますが、いずれも本質的な解決策にはなっていません。以前は桧縁甲板(ひのきえんこういた)などがよく使用されており、職人の方々も 「無垢フローリングに直接養生テープを貼ってはいけない」 という認識を持っていました。しかし、現在は合板フローリングの施工が主流となり、施工経験の多い職人の方々でも、無垢フローリングの特性を考慮しないケースが増えているようです。
合板フローリングは、表面の塗装がしっかり施されているため、養生テープを貼っても容易には剥がれません。 しかし、同じ感覚で無垢フローリングに直接貼ってしまうと、毛羽立ちが生じたり、塗装が剥がれたり、跡が残ったりすることがあります。最悪の場合、施工後にこれらの問題が発生し、施工品質の問題として扱われ、責任の所在が不明確になることも少なくありません。再塗装や貼り換えを求められることもあるでしょう。
そのため、無垢フローリングの養生を行う際には、直接養生テープを貼らないよう、適切な方法で保護する ことが重要です。
多少の手間がかかるかもしれませんが、これは無垢フローリング施工の大切な工程の一つです。施工の際には、経験豊富な職人の方に依頼することをおすすめいたします。