各都道府県で木材CO2固定量認証制度が始まっていますが…

各都道府県で木材CO2固定量認証制度が始まっていますが…
少し疑問に思うことがあります。
そもそも木材がCO2を固定するのでしょうか?木材は、光合成によりCO2を吸収し、O2(酸素)を排出します。C(炭素)は木材に固定化されます。
計算方法の詳細(算定基準)は、

CO2固定量(t-CO2)=木使用量(m3)×樹種毎の容積密度(t/m3)×炭素含有率(50%)×二酸化炭素換算係数(44/12)

この式の中で木使用量(m3)×樹種毎の容積密度(t/m3)×炭素含有率(50%)=C(炭素)固定量この計算式では木がC(炭素)を固定しているという事は分ります。しかし、ここに二酸化炭素換算係数(44/12)を掛けて二酸化炭素量を算出して木が二酸化炭素を固定化しているとは言い難いのではないでしょうか?
京都議定書3条3及び4の下でのLULUCF活動に関する補足情報においても炭素固定量については触れていますが、二酸化炭素の固定については触れていないようです。もちろん木を燃やせば二酸化炭素が発生します。住宅に使うなど焼却せずに長い間木材として使用することで長い間二酸化炭素を発生せずにC(炭素)を固定すると言う事はいえます。
このままこの計算式だけが一人歩きすると、まるで木が二酸化炭素を溜め込んでいるかのようなイメージが付いてしまうのではないでしょうか。木を伐採して光合成を活発に行う若い木を植える事で二酸化炭素の吸収源になります。
森を購入したからといって二酸化炭素の削減に役立つかといえばそれだけでは二酸化炭素を削減したとはいえません。計画的に伐採植林を行って初めて二酸化炭素の吸収源となるわけです。これからどんどんとん木材CO2固定量認証制度は広がっていく気配ですが、もう少し内容を明確にしていただければと思います。

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執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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