一見、焼き菓子のようにも見えるこの物体は何でしょうか???
私が食いしん坊だからと言って食べ物ではありません。
食べられそうな気もしますが…
これは鉋屑(カンナクズ)なんです。
こんなにも薄い木がこの様に綺麗に丸くなるのにはちゃんとした理由があります。
それは木目で違いが出ます。
木目には、大きく分けて板目と柾目があります。
板目と柾目の違いは製材方法によって異なります。
柾目は年輪に対して直角に割ると現れる真っ直ぐな木目です。
板目は年輪に沿って割ると現れる竹の子状の木目です。
↓柾目の木目
↓板目の木目
柾目の鉋屑は綺麗に丸くなります。
繊維方向が揃っている為に綺麗に丸まります。
板目の鉋屑は反ってもしゃもしゃになります。
竹の子状の木目と同じように繊維方向も複雑になり綺麗には丸まりません。
漢字とは素晴らしく良くできていますね。
板・柾それぞれ木辺を取っちゃうと…
「反」「正」になります。
板目と柾目の意味がここから来ているんですかね。
分厚いと分かり難いですが薄くしちゃうと明確です。
ちなみに英語だと
柾目はstraight grain
板目はcross grain
英語でもなんとなく意味が分かりますね。
かといって柾目が良くって板目が悪いと言うわけでは全くございません。
意匠性も重要ですが、適材適所に使い分ければ良い事です。
それにしても柾目は本当に美しく均一で、和の文化には欠かすことの出来ない木目ですね。
コメント遅いですが。。。
正と反。
感動です。
素晴らしい。
目からうろこです。
深いですねえ。
後輩さま
コメントありがとうございます。
漢字も木も難しいけど面白いですよね。
木の名前において英語では由来が大体予想が付きますが、日本語または漢字になると少しややこしそうですね。
英語では、tsuga○○○○で○○○○に人名が入ったり、地域が入ったりします。そして、tsugaだけで表現したり話したりしなくて○○○○もはっきり伝えます、
日本語では○○○○はあまり言わずに栂とだけ言いますね。日本にも2種類の栂が生息するそうです。
同じような事では、昆虫のチョウチョ等にも言えますね。
英語ではアゲハ蝶は△△△と固有名詞で呼びます。
日本では、△△△アゲハでも○△○アゲハでも通称で「アゲハ」と呼びますね。
言葉が変われば表現も考え方も違う部分が多々あるようです。
色んな勉強になりますね。