必死になるのも分かりますが、そもそも誰の家になるのでしょうね

違いますよ…
業者さん:えーっと。お宅は月桂樹のフローリング扱ってんだって。
わたし:はい。お取扱がございます。
業者さん:当社のお客さんが月桂樹のフローリングを希望されていて…
うちでも同じ物扱ってんだけどそちらのが良いって言うんだよね。
(同じ物が有る訳ないでしょうよ…)
とりあえずサイズと価格教えてよ。
(とりあえずお伝えしましょう…)
わたし:○○x○○x○○で○○円になります。
業者さん:わかりました。
何が分かったのでしょうか?
商品名とサイズと価格が分かっただけな様にも思えますが…
お施主様がお忙しいなか時間を割いていただいてショールームで選ばれた
無垢フローリングをお施主様に黙って類似品に勝手に変更してしまう業者さん。
当社で搬入していないお施主様からお礼状を戴いたりとか…
何を勘違いしているのか設計の指定ではなくお施主様の指定なのに
自分の都合の良い様に変えちゃう業者さん。
何かが起こったときに色々な質問が直接こちらに寄せられます。
何かが起こらなくたってメンテナンスについてのお問い合わせもたくさん頂きます。
当社で販売していないのに…
この不正がバレて全ての無垢フローリングを貼り変えた事もあります。
お施主様が選んだ材料を使わないのだから当り前の話ですが…
そして当社商品の入替え搬入時に業者さんから「予算が無いんで値引きして…」と言われる。
そりゃあ無くて当り前でしょう。
どうしてこの様な事になるのでしょうね。
建材業者(材木屋ではない)はカタログに載っている建材と同じように
無垢フローリングや木材を取り扱います。
ベニヤ板やプラスターボードとは違うんです。
取扱う商品は自分の目で見て、自分で選んで、責任を持って販売する。
こんな当り前の事を怠っている建材業者さんはたくさんいます。
木材も無垢フローリングも同じ商品は絶対に存在しません。
人間もそうですよね。みんな顔も性格も違いますよね。
でも選別しなければならないとしたら…
性別・年齢・出身地などなどが挙げられます。
これは聞けば誰でもわかる事です。
ここに性格・相性・綺麗・美しい・粗い・美味しいなどが加わったらどうなるでしょう?
これは個々の主観です。
お施主様が選ばれるのはもちろん主観も含めて商品を選ばれますよね。
この商品すり替えの不正がバレたら「同等品です。」「同じような商品です。」って必死です。
“主観”を“同じ”と考えるなんてバカな事は無いでしょう。
お施主様を甘く見すぎています。
いつまでもこんな事をやっているのがこの業界なんです。
お施主様はいつまで経っても設計会社・施工会社から下請け会社まで
含めて目を光らせて完成を待たなければならないんでしょうかね(T_T)

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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