宮崎県飫肥杉

杉薫煙丸太
飫肥杉 燻煙丸太
杉薫煙丸太
飫肥杉 燻煙丸太

薫煙乾燥工場です。
薫煙乾燥とは木材を煙で一週間程度いぶす処理を行い、
木材を乾燥させる方法です。
薫煙乾燥のメリットとしては以下のようなものが挙げられます。
・薫煙処理により、木材の欠点である反りや割れを抑える事ができる。
・防虫効果が高く、虫がつきにくい。
・木材の水分を効率よく抜くことで、
芯材部まで乾燥ムラが少なく、防カビ性にも優れる。
・杉などに多い黒芯が色抜けして、美観に優れた木材となります。
・化学薬品を一切使用せず、体に優しい。
下の画像は薫煙処理された杉の原木です。
なんだか天津甘栗のような風合が出ています。

 

 

杉薫煙丸太
飫肥杉 燻煙丸太
杉薫煙丸太
飫肥杉 燻煙丸太
飫肥杉 燻煙梁材
飫肥杉 燻煙梁材

薫煙処理は丸太でも角材でも処理できるそうですが
丸太から処理する方が木にとっては良いそうです。
それは、均一に薫煙処理が施せるから均一した製品が出来上がるそうです。
でも、製材した角材の方が薫煙処理窯にたくさん入れることができて生産性は良いそうです。
下の画像は角材にして薫煙処理された材料です。

こんなに真っ黒でももう一度製材すればこの通り↓綺麗になっちゃいます(^^)v
天津甘栗同様で中身は綺麗なんですね。
杉薫煙柱

 

 

しかし、一つ気になった事があります。
“薫煙処理は割れ難い”ってのはいかがなものかと思いますね。
一概に薫煙処理でも色々な方法が有るようですし、
生産性を考えると思うような乾燥工程が組まれているような気はしませんでした。
実際の製品を見てみても割れはもちろん入っているし、
あまり他の乾燥方法の材と代わり映えはしないように思えました。
それよりも木は割れるという事をエンドユーザーに理解してもらって、
割れるけれどもその他のたくさんのメリットを話された方がいいかと思います。
一言“割れない”“割れ難い”と言っただけで
どれだけ流通が苦労するのか知っていただきたいものです。
これはどこの産地に行ってもそうです。
自分たちの材料を出したいが為にこの様な事をついつい言ってしまいがちです。
木は割れます。この一言を必ず言っていただきたいものです。
製材所の方が1番知っていると思うのですが…
お施主様を惑わすような発言は慎むべきだと思います。
そんなこんなで今回もJALで帰阪しました。

Jal

 

 

発進!

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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