
日刊木材新聞 2025年7月10日発行より
クリ・ナラのLL45・ΔLL(Ⅰ)-4対応挽き板直貼り無垢フローリングを開発
マンション事情に対応、SGEC・FM認証を取得した新商品 五感
五感(東京都、前田英樹社長)は、新たにSGEC・FM認証に対応したクリ・ナラ材を用いた、マンション向け遮音等級LL45・ΔLL(Ⅰ)-4対応の挽き板直貼り無垢フローリングを開発した。
本製品は、各樹種の2㍉厚の単板に、同社独自の遮音材を組み合わせたもので、サイズは幅90×厚さ12×長さ909㍉。独自構造と下地素材の技術により、歩行時の“フカフカ感”を抑制し、LL45の遮音性能を実現している。
表面仕上げは、UVウレタン、SSGガラス、自然オイル塗装などに対応し、無垢材同様、経年変化によって風合いが増していく仕様となっている。また、要望に応じて伐採許可証や原産地証明書などの書類一式も提供可能。
このフローリングは、東北地方の自治体から地域材活用の相談を受けたことをきっかけに、クリやナラを活用した現代のマンション仕様に適した製品として開発された。同社ではマンション用フローリングの開発を進めるなかで、近年、階数制限の緩和により14階から15階への増床が進む傾向にあることから、天井高を確保するため、直貼り工法を取り入れることが増え、直貼りフローリングへの需要が高まっている。
加えて、マンションディベロッパーからは内装材への国産材利用を推奨する動きもあり、こうした流れに対応するため、同社の防音材技術を活かして、国産材100%使用のクリ・ナラによるSGEC・FM森林認証対応・遮音等級LL45対応の挽き板直貼り無垢フローリングを開発した。
同フローリングは、新築のみならずマンションリノベーションにも適しており、第三者機関による遮音等級LL45の測定データも用意されている。当商品はLL45対応直貼りフローリングにありがちなフワフワとした踏み心地も低減されており、おおむね好評だ。
7月からは、同社の無垢フローリング専門サイト「木魂」にて掲載・販売を開始する予定。なお同社では、本製品と並行して、海外展開が進む弾性剣道場床システムの販売にも注力しており、国産木材の新たな活用モデルとしても注目されている。