「西南ザクラ」「カバザクラ」無垢フローリングに要注意!知らないと損する木材選び
新築やリフォームで無垢フローリングを選ぶとき、「西南ザクラ」や「カバザクラ」という名前を見かけることがあります。「桜」「ザクラ」とついているので、ヤマザクラやソメイヨシノのような本物の桜材だと思っていませんか?
実は、この2つの「ザクラ」は、本物の桜ではなく、まったく別の木材が使われていることがほとんどです。知らずに選んでしまうと、「桜・サクラだと思っていたのに…」と後悔することも…。今回は、「西南ザクラ」「カバザクラ」のフローリングの正体と、選ぶ際の注意点をわかりやすく解説します。
「西南ザクラ」「カバザクラ」は本物の桜・サクラではない!?
「西南ザクラ」と「カバザクラ」は、実際には桜(Prunus属)とは異なる木材を使用していることがほとんどです。
・西南ザクラとは?
主に中国南西部(雲南省など)で生育する広葉樹。
実際に使われている木材はカバノキ科の樹木が多い。
桜・サクラに似た木目や色味を持つと言われたため、「ザクラ」と名付けられたが、桜の木ではない。
実際に見比べてみると桜・サクラとカバは異なることは一目瞭然。
コストが比較的安価なため、代替材として用いられることが多い。
・カバザクラとは?
カバノキ科の木材(ミズメやウダイカバなど)を指すことがある。
木目が桜・サクラに似ているため「ザクラ」とつけられている。
実際の桜材よりも硬く、価格が安め。
「カバ(樺)」の木であり、本物の桜・サクラとは無関係。
カバがバカに聞こえるから、桜・サクラとしたと言われることがある。
・なぜ「ザクラ」という名前をつけるのか?
名前に「ザクラ」と入っていると、消費者が「桜の木なんだ!」と思い込みやすくなります。これは、マーケティング戦略の一環ともいえます。
桜の木に似た見た目をしているため 「サクラ」という名前をつけることで高級感を演出できるため 木材業界の慣習として、代替材に似た名称をつけることがあるため「ザクラ」と名前がついていても、本物の桜材ではないことを理解しておくことが大切です。
・「西南ザクラ」「カバザクラ」の無垢フローリングを選ぶ際の注意点
では、どうすれば騙されずに後悔のないフローリング選びができるのでしょうか?
① 実際の樹種を確認する
「このフローリングは本当に桜・サクラですか?」と、販売店やメーカーに実際の樹種や学名を確認しましょう。「カバノキ科」などと言われたら、本物の桜・サクラではないと判断できます。
② サクラ材の特徴を知っておく
本物のヤマザクラやソメイヨシノは高価で流通量が少ないため、「安い価格で桜・サクラのフローリング!」という話には要注意です。
③ 価格と品質を比較する
本物の桜・サクラは希少ですが、「西南ザクラ」「カバザクラ」は比較的豊富です。「安いからお得!」と飛びつく前に、品質や見た目が理想に合っているかをしっかり確認しましょう。
④ カタログの表記に注意する
メーカーのカタログや説明に「○○ザクラ」と書いてあったら、すぐに本物の桜・サクラかどうかを疑うことが大切です。「桜材(ヤマザクラ)」と明記されているかどうかをチェックしましょう。
・まとめ:後悔しない無垢フローリング選びを!
リフォームや新築での床材工事において、無垢フローリング床材は一度決めると簡単には変えられません。だからこそ、本当に自分が求めている木材、樹種なのかどうか、しっかり確認することが重要です。
「西南ザクラ」「カバザクラ」は、本物の桜・サクラとは別の木材!
実際の樹種、学名をチェックするのが大切!
現物を実際に見て自分たちの生活にあった品質かどうかをしっかり確認する!
「○○ザクラ」と書いてあったら、まずは冷静に本当に自分が求めている木材なのか、確認する習慣をつけましょう!
参考資料
ウダイカンバは,心材がサクラ材と似ていることから道外では製材がカバザクラと呼ばれて流通することがある。
