無垢フローリングの施工技術について

無垢フローリングの施工について尋ねられることがしばしばございます。
「無垢フローリングの施工って難しいんですよね?」と言う質問です。
答えとしては、様々な要素がからんでくるので一概には言えませんが住宅建築現場で施工するのか、お遊びで真四角の板に貼り込んでいくのかでもかなり違いが出ます。
真四角の板の上で道具が有ればDIY感覚で簡単に施工できると思います。しかし、住宅建築現場にはドア枠、R箇所、出入り隅があったりなど様々な凹凸があったりします。この凹凸やR部分に形を合わせるのが床貼りの一番難しい箇所になります。どちらかと言うと釘打ちやボンド塗布は簡単な作業と言ってもいいと思います。ここを無視してDIY感覚で施工できるなんて少し安易に考えすぎです。DIYで施工しようとする方は、今一度一歩ひいてご自身で綺麗に施工できるかどうか考え直した方が良いと思います。そのうえでご自身で施工した方が良いのか、職人さんに頼むべきなどか判断してください。

あと、時間ですね。早く工事を終わらせたいのか、時間が掛かってもご自身で施工したいのかですね。また、職人さんでも色んな職人さんがたくさんいらっしゃいます。『頼もうとしている工事店さんの職人さんは大丈夫かぁ・・・』と心配される方もいらっしゃいます。住宅建築における床施工にあたり以下のような職人さんが考えられます。いつも無垢フローリングばかり施工されている職人さんとたまに無垢フローリングを施工する職人さん。合板フロアーしか施工したことが無い職人さん。合板フロアーしか施工したことのない職人さんに依頼することは無いと思います。いつも無垢フローリングばかり施工している職人さんはまず安心ですね。たまに無垢フローリングを施工する職人さんが怪しいと思うのは当然です。

そんな時には、その職人さんが『内装仕上げ施工(木質系床仕上げ工事作業)・1級』を取得されているか否かも一つの目安になります。
この資格は国家検定で1級に関しては、無垢フローリングも実施試験に入ります。そうそう簡単な試験ではないですので、持っている職人さんなら安心です。工事発注前に職人さんが取得しているかどうか確認してみてください。
この資格、DIYで自身のある方は、一度挑戦してみても良いかもしれませんね。

 

木材コンシェルジュ

執筆・監修者情報:前田英樹(株式会社五感 代表取締役)

前田英樹氏は、無垢フローリングおよび剣道場床の専門家です。吉野材専門問屋や木材小売業での経験を経て、2008年に株式会社五感を設立。東京・新木場で無垢フローリング専門店「木魂」を運営し、ショールーム「ゆらぎ」では多種多様な無垢材を提供しています。

また、「剣道場床建築工房」を運営し、剣道場の床設計・施工を専門に手がけています。剣道五段の有段者として、国産スギ材を使用した剣道場専用床材を開発し、剣道に適した「弾性剣道場床」を推奨。足腰の負担を軽減し、剣士のパフォーマンス向上と安全性の確保を重視した床づくりを行っています。全国の大学や道場で採用され、高い評価を得ています。

FSCおよびPEFC/SGECのCoC認証を取得し、木材のトレーサビリティを重視。武道学会賛助会員。日本剣道振興協会賛助会員。各種メディアへの寄稿や講演も行い、業界内で信頼されています。

株式会社五感 公式サイト
無垢フローリング専門店木魂: https://www.muku-flooring.jp/
剣道場床建築工房: https://kendoujou.com/

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