無垢フローリングを選ぶ際の失敗例・その1 床の冷たさ

冬。。。ほとんどの日本の住宅の床はとても冷たい。
なかには、床暖房をいれたり、
気密計画などをしっかり行って温かい住宅もあるだろう。

しかし、往々にして冬の床は冷たいとされている。
一番簡単な解決策としては、床暖房を入れることになると思います。
床下に暖房機器を入れ込んで床面を温める事になるのでそれはそれは温かい。
温水式、蓄電式、フィルム式などのシステムが選べます。

また、燃料も石油、ガス、電気などいろいろ選べるようになっています。
さて床暖房を選んだとなれば、次は仕上げ材選びに入る。
合板フロアー、無垢フローリング、絨毯、じゅうたん、畳など
これもまた、いまでは仕上げ材も様々な商品から選べる。

ここで問題が一つ発生する。
床暖房機器の寿命と合板フロアーの寿命はまぁまぁ近い。
床暖房機器は20年くらいで故障する事が考えられるし、
合板フロアーも表面の塗膜が15年~20年の耐久年数だろう。
無垢フローリングは、何年くらい使えるでしょう。
普通に使えば20年くらいは余裕ですし、その後、数十年使えるでしょう。
床暖房機器は、壊れて入れ替えようとすると
表面床材も剥がすのは必須です。

合板フロアーならもうそろそろ寿命なのであきらめもつくかと思いますが、
無垢フローリングはまだまだ使えるのに剥がさなければいけません。
無垢のフローリングは、剥がしても使えるのでは?
確かに使える事もあるでしょう。
剥がして再度使うに当たっては、
当初の工事の時に剥がして使えるような
施工をしておかなければ再利用はほぼ不可です。

ただし、その施工もかなりリスクが有ります。
ボンドは使えないと思いますし、フロアーネイルではなく
後で抜ける細ビスで施工しなくてはいけません。
よっぽど施工代を払っても大工さんはあまり乗り気にはならないでしょう。
上記の点から、床暖房と無垢フローリングの相性は
あまり良いものではないかもしれません。
床暖房ほど温かくなくても、冷たくなければOKと
言う事であれば無垢フローリングはお勧めです。

合板フロアと無垢フローリングでは、
どうして無垢フローリングは温かいと言われるのでしょう。
その答えは、表面の塗装です。
人の肌がはじめに触れる部分です。
合板フロアーは、しっかりベッタリ塗装が施されて表面は限りなく平らです。
無垢フローリングは、無塗装・オイル塗装は
表面にたくさんの空洞(導管)があります。
この空洞に入っている空気に触れられるか触れられないかで
足触りがサラッとするかベタベタするかも変わります。
ウレタン塗装などの表面に造膜する塗装は、この空洞を塗りつぶしてしまいます。
なんとなく皆さんもうお分かりのように
無垢フローリングのウレタン塗装と合板フロアーでは
触れている箇所はあまり変わらないのです。
表面に塗られている石油系の塗装面に触れていると言う事になります。
無垢フローリングなら、何でも温かいということは無いのです。
実際に柔らかい代表の杉フローリングのウレタン塗装と
硬い代表のオークフローリングのオイル塗装では、
オークの方がなんとなく温かく気持ちよく感じる方がほとんどです。
ウレタン塗装品を触って「無垢の感触いいですよねぇ~」って…
それ間違えですから。

そこで、無垢フローリングが持っている空洞ですが
空洞が多いと軽くて柔らかい。空洞が少ないと重くて硬い。
重くて硬いから冷たいという事はないのでご安心を。
ウレタン塗装などの造膜型塗装をしなければ冷たくは無いです。
より、温かく感じられる方が良いので
杉や桧を選ばれる方が心配する事は、傷や凹みについてです。
もちろん傷や凹みはたくさんつきます。
座卓ではなくテーブルと椅子で生活されるとなればさらに目立つでしょう。

ただ、桧フローリング杉フローリングでも
節のあるものなら傷や凹みは目立ちませんよね。
逆に節などが無くきれいな表情の物は、
傷や凹みが目立ちやすくなりがちです。
この考えはどんな樹種でも同じなので
無垢フローリング選びのワンポイントです。
詳しくは、別の機会に記載させて頂きます。

失敗と思った人の例
無垢フローリングは温かくて気持ちが良いと聞いて採用した。
しかし、それほど温かくもないし傷も付くし塗装の剥がれが汚く感じる。
再度塗装するには、全面を研磨と言う事になるのでかなり大がかりな工事になる。
採用した無垢フローリングは、パインフローリングのウレタン塗装品でした。

そこそこ温かい床で長く過ごすポイントとしては。
1、無垢フローリングでもオイル塗装品を使用する
2、合板フロアーや無垢フローリングのウレタン塗装品は避ける
3、床暖房+無垢フローリングはそれぞれの耐久年数を考慮

今回は、ここまでです。

スラブ厚120mmでJIS規格LL40の床材ってどんな物?

マンション床の防音についてのお問い合わせをよくいただきます。
ほとんどのマンションは管理組合規定で
軽量衝撃音LL:45程度の床材を指定されています。

公の機関で軽量衝撃音のテストをするとスラブ厚は150mmです。
このスラブの上に防音材などの実験体を置いて
タッピングマシーンでテストをします。

そのテスト結果がLL:40やLL:45だったりする訳で
この数値は保障値ではありません。

最近、問い合わせが多い事例が…
スラブ厚120㎜の物件でLL:40等級以上の床材を使用する事。
こんな材料が存在するとは思えません。

公の場でL値データを測定するにしてもスラブ厚は150㎜です。
もう少し、現場の状況を掘り下げて聞いてみると
築20年以上で現状カーペットか絨毯という場合がほとんどです。

簡単に言うと
LL(軽量衝撃音)はスプーンなどが落ちた時の音です。
LH(重量衝撃音)は子供達がどんどんはしゃいだ時の低い音です。
カーペットや絨毯などはLLには非常に有効ですが
LHではあまり効果が期待できません。

つまりスラブ厚120㎜の物件でLL:40等級以上の床材を使用する事。
と言う事はスラブが120㎜しかなく防音性能が低いので
カーペットか絨毯しか使用できません。
と言う事なのでしょう。

上手いこと?を言うもんだ…(-_-;)
マンションの防音材を調べていてその物件の
スラブ厚を知った時の方が少し怖い気がします。

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