無垢フローリングのささくれやとげの補修

 

ささくれ補修 - YouTube - www.youtube.com

YouTube : 無垢フローリングささくれ補修

無垢フローリングのささくれ箇所の補修についてお問い合わせいただきます。どうしても経年変化でささくれは起こってしまいます。足裏に刺さる可能性もあるので見つけたら補修するのが無難です。その都度、業者にお願いすると高くつくので、補修方法を覚えておきましょう。この動画で補修している樹種は針葉樹の杉材の場合になります。

補修自体は動画を見ていただくとお分かりの通り、接着剤で貼り付けて、表面をサンドペーパーで擦って削り取るだけなのでそんなに難しくはありません。木工パテで埋める補修も簡単ですが、美観的にはささくれの木片を残しておいて再度使用するのが綺麗に補修できるかと思います。補修道具もこれといって特殊な道具を使用するわけではございません。

無垢フローリングのささくれ補修に使用する道具
1.瞬間接着剤(ゼリー状)
2.つまようじ
3.紙やすり・サンドペーパー(#180)

無垢フローリングのささくれ(とげ)箇所の補修手順
1.補修する箇所の埃(ホコリ)やゴミを掃除します。
2.木目に沿ってササクレの長さを確認します。
3.ササクレにつまようじを刺してどんどん浮き上がらせていきます。
4.ササクレを浮き上がらせてできた隙間に瞬間接着剤(ゼリー状)を塗布します。
5.ササクレをつまようじで押さえつけて直ぐに圧着します。
6.表面にはみ出した瞬間接着剤を紙やすり・サンドペーパーで削り取る。
7.さらにササクレの段差が無くなるように紙やすり・サンドペーパーで削り取る。
8.サンドペーパーの埃を雑巾で乾拭きし除去したら補修完成です。

塗装の有無や塗料で補修方法も異なります。今回の動画は、無塗装の場合です。オイル塗装や蜜蝋ワックス塗装のササクレ箇所の補修に関しては、サンドペーパーで表面を削り取って後にオイルや蜜蝋ワックスを再塗布してください。

ウレタン塗装のササクレ箇所の補修場合は、そもそもササクレは起きにくいと思いますが補修で塗る塗料は塗装屋さんやメーカーと要相談です。
間違ってもいきなりワックスは塗布しないでください。ワックスを塗布することでササクレの木片が接着しにくくなります。

また、同じ木質でも合板フロアーのササクレ箇所の補修方法は今回の動画とは異なりますのでお間違え無いようにお願いいたします。

木質系フローリングのささくれ箇所の補修で一番やってはいけないこと。それは、ウレタン塗装などの造膜型塗料をサンドペーパーで擦ることです。造膜型塗料は、無垢フローリング、挽き板フローリング、突き板フローリングプリント合板フローリングのどれにでも使われていることがあります。ウレタン塗装を代表とする造膜型塗料での塗装は、素人ではなかなか再塗装での補修が困難です。因みにUVウレタン塗装と記載があったりしますが、UV=紫外線に強い塗装という訳ではなく、紫外線硬化型の塗料を使用したウレタン塗装になります。特別にUVウレタン塗装が強い塗装という訳ではございません。UV硬化型のウレタン塗装は、現場ではなかなか同じ塗装に補修できません。後先を考えずにウレタン塗装のササクレ箇所をサンドペーパーで削ると大変です。サンドペーパーで塗装表面を削り取ってしまうとその塗装は無くなるわけです。できる限り、ササクレ箇所の木片を生かし、ウレタン塗装が着いた状態で圧着で補修するのが望ましいでしょう。

 

とはいえ、ささくれにもいろいろなパターンがあるかと思います。軽度のささくれ補修と言えば、縫い針より細い棘(トゲ)のようなもの中度のささくれ補修と言うと、今回の動画のようなつまようじ大のトゲ、重度のささくれ補修はと言うと、木目に沿って割れている目割れのようなもの
それぞれ簡単にそれぞれささくれ補修方法を解説いたします。

1.軽度のささくれ(トゲ)箇所の補修の場合
縫い針より細い棘(トゲ)のようなささくれは表面をサンドペーパーで削って落としてください。木にもよりますが、ほとんどの木で引っ掛かった時点で折れてしまいます。無垢フローリングの経年変化で普通に現れます。

2.中度のささくれ箇所の補修の場合
今回、動画にした木片くらいの大きさのささくれですね。こちらも経年変化で現れてきます。動画を参考に補修していただければと思います。接着面にしっかりゼリー状の瞬間接着剤を塗布して固めることが重要です。サンドペーパーで削って表面段差は擦り合わせて下さい。間違ってもここでは液状瞬間接着剤は使用しないでください。

3.重度のささくれ箇所の補修の場合
目割れが多いですね。木目(年輪)に沿ってバリっと剥がれそうになるささくれです。経年変化で現れることは少なく、施工してから早めに現れます。立木の成長過程で年輪に水などが入り、木目(年輪)に沿って木が剥離することがあります。結構、大胆に剥離しますのでびっくりします。状況にもよりますが、つまようじで剥離部分を持ち上げて奥の方には液状の瞬間接着剤、手前側にはゼリー状の瞬間接着剤を使用して圧着し固めます。
もし、木目(年輪)に沿って凹みがあるようでしたら凹みの部分は樹種の色合いに合ったパテでパテ埋めを施してください。パテなどでできた表面段差に関しては、サンドペーパーで削って表面の擦り合わせを行ってください。パテで段差が大きく出たらサンドペーパーの番手を
80番,120番,180番と粗い方から順を追って細かくしてください。表面の削りカスを雑巾などで拭きあげたら完了です。

軽度、中度、重度、どのささくれの場合も塗装の扱いは同じです。オイルやワックスの取り扱いに十分注意してください。

 

ご参考までに

無垢フローリングの塗装について

無垢フローリング材のお手入れ・メンテナンスについてのまとめ

>無塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>オイル塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>UVウレタン・ウレタン塗装の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
>ガラス系塗料塗装(SSG・木塗MOKUTOなど)の無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス、掃除
ナラ無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
杉無垢フローリングのお手入れ、メンテナンス方法
桧無垢フローリング お手入れ面メンテナンス