床材の隙間

無垢フローリングは隙間ができる”とよーーく言われます。
確かに隙間はできちゃいます。
剣道場では少し違った印象を与えることが多いようです。
ここにAとBの床板があります。
両方とも杉材です。

A-1
実無し隙間無し
B-1
本実加工隙間無し
どちらとも冬季は乾燥し収縮します。
そうすると板と板の間に隙間が現れます。

A-2
実無し隙間有り
B-2
本実加工隙間有り
同じスペーサーを差し込んで隙間を作ってみましたが、
A-2は随分下の方まで見えているのに対してB-2は下の方まで見えていません。
なんだかA-2の方が随分下の方まで覗けるので少し心配な感じはします。
しかし、隙間の実寸としては両方とも同じ大きさです。
AもBも足で感じる隙間や段差も違いはありません。感じるのは視覚だけです。
両方とも断面を見てみます。
Bの方には実加工(凹凸加工)が施されています。
Aの方が床下まで見えるのに対して
Bの方は板厚の中心に凹凸があるので下まで見えません。
A-3
実無し拡大
B-3
本実加工拡大
この凹凸加工は、住宅などの床板には施工方法や隙間の目立ち難さなど非常に優れています。
先人からの知恵がとても詰まった加工だと言っても良いと思います。
しかし、こと剣道場の床材にとなると最適とは言えません。
この凹凸はとても折れ易くなっているのです。
「じぁ床板を厚くすればいいのではないか?」
そう思うのですが70mmの厚さでもこの通りです。
70年間道場に使われていた板
はたまた「床材の下に合板下地を入れれば良いのじゃないか?」とも思うのですが
剣道場はある程度の柔らかさを必要とします。
床を軟らかくして合板を使うと振動がかなりの範囲で伝わりますし
柔らかい上に凹凸の付いた物を施工すると割れます。
はたまた分厚い板を貼ると今度は柔らかさが犠牲になります。
剣道場の床は、なかなか問題山積です。
床材に無垢材を使った場合に隙間はできるのが当然としても、
収縮したり割れたりすることが容易に想像できる木材を使ってはいけません。
木材の目利きに自身がある素人よりも、少し自身の無い材木屋さんの方が数倍目利きは上です。
剣道防具の購入で痛い目に会う人も少なからずいらっしゃると聞きますが、
剣道をする防具屋さんよりも剣道をする防具職人さんから購入するのが良いとも聞きますし、
剣道をする防具屋さんよりも剣道をしていない防具屋さんで購入するほうがまだましとか。。。
まぁどこに重きを置くかにもよると思いますが・・・
滅多に木材が悪いということはありません。
木は、真冬も炎天下も自然の中で数十年、数百年生きてきたのでかなり強靭です。
取扱う人間の製造段階のミス・乾燥工程のミス・加工工程のミス・事前説明不足などで
木材が悪者にされていることがしばしばあります。
あまりにも割れたり、収縮したりするのには何か原因があります。
いずれにしても餅は餅屋で買うのが一番と言えるでしょう。

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